2019年06月07日

マスコミ世論&タレント識者の俗論を撃つB

 マスコミ世論&タレント識者の俗論を撃つB
 ●女系天皇論者が知らない歴史の叡智
 女系天皇論者の主張には3つの共通点がある。
 @天皇の地位や皇統の根拠を憲法にもとめる
 A男女平等などの近代主義に立って、伝統を無視する
 B旧皇族の皇籍復帰に反対する
 天皇は、憲法に規定された存在で、近代主義の下にある。
 したがって、血統にもとづく旧皇族の皇籍復帰には、断固、反対する。
 それが、所功(京都産業大学名誉教授)や小林よしのり、池上彰ら女系天皇論者の主張である。
 憲法条文や近代用語を丸暗記して、先生から頭をなでなでされる中学生並みの知的レベルで、伝統的価値や歴史の叡智、合理性の懐疑などの大人の知恵には遠くおよばない。
 終戦直後、GHQの最大の関心事は、国体の破壊で、そのための政策が神道指令や皇室の財産没収、臣籍降下だった。
 昭和天皇は、政治利用するとしても、GHQにとって、皇室は、帝国主義の土台となった頑迷固陋なる旧体制でしかなかった。
 皇室は、自然消滅すべきもので、GHQには、皇室をまもる気などさらさらなかった。
 女系天皇論者がのっているのは、その論理で、GHQの目をとおして日本の伝統や歴史、民族をながめている。
 かれらが、アメリカ民主主義にとびついたのは、70数年前、日本で、敗戦革命がおきたからだった。
 左翼憲法学の重鎮、宮沢俊義らは、これを八月革命と呼んだ。
 この革命から、渡部昇一や小堀桂一郎らがいう敗戦利得が生じた。
 戦後、GHQの反日政策に加担した左翼・反日勢力は、公職追放令で空席になった社会的地位を独占して、日本が独立を回復したのちもそこに居座った。
 そして、憲法擁護や民主主義、国民主権や人権を叫んだ。
 かれらが反日なのは、宗主たるGHQの政策が反日だったからである。
 受け皿となったのが、大学やマスコミ、官公庁や労組だった。
 いまなお、この四つが、反日の牙城になっている。
 その一派が、女系天皇論者で、みな、敗戦革命に洗脳された人々である。
 そうでなければ、2600年の伝統を捨てて、たかだか、130年前の明治憲法、わずか、70年前のGHQ憲法をとるなどの愚かな真似ができるはずはない。

 かれらは、科学や合理主義をもちだして、万世一系を否定する。
 2000年もたてば、神武天皇の遺伝子も変質している、染色体の遺伝性は科学的に証明されていないというのである。
 だが、問題は、そんなところにあるのではない。
 人々が、長年、そう信じてきた事実が大事で、それが、歴史である。
 歴史は、過去がどうあったかではなく、人々がどう信じてきたかであって、だれも、過去を見たことがない。
 武烈天皇が、506年、後嗣を定めずに崩御したのち、大伴金村や物部麁鹿火、巨勢男人ら有力豪族が、越前にいた応神天皇の5世孫にあたる男大迹王を継体天皇として迎えた。
 その根拠が万世一系で、血統は、大伴金村らのつよい信念であって、血液検査の結果ではなかった。
 特攻隊の遺書にこうある。
「日本の国体は美しいものです。神代の有無よりも、私は、それを信じてきた祖先の純真そのものの歴史の姿を愛します。美しいと思います。国体とは祖先の一番美しかったものの蓄積です。実在では、わが国民の最善至高なるものが皇室だと信じます。私はその美しく尊いものを、身をもって守ることを光栄としなければなりません」(ベルナール・ミロー/神風)。
 本居宣長も、古人が理解したように、古事記を理解すべしといった。
 歴史は、人々が信じてきたフィクションで、伝統の価値や歴史の叡智は、そのフィクションのなかにある。
 テレビの討論番組で、首相補佐官で自民党参議院議員の衛藤晟一が染色体の話をもちだすと、所功は「生物学の問題ではない」と一蹴した。
 衛藤は、このとき、昔のひとが、Y遺伝子の存在を知っていたかのようだといったのだが、これには、すこし、説明が必要だろう。
 古代の日本人が男系相続をえらんだのは、Y遺伝子の存在を知っていたからではなく、女系相続では、権力抗争がおきるからだった。
 男系は世襲で、女系は閨閥である。
 しかも、閨閥では、権力の正統性となる祖先が定まらない。
 したがって、つねに、覇権を争っていなければ、権力を維持できない。
 このとき、日本人は、男系を立てて、これを世襲とする権力構造を発明した。
 女系においては、武力で覇権を握ることができるが、男系には、血統の壁があるので、手も足もでない。
 そこで、男系を権威として、その下で、権力を系列化することにした。
 すると、戦争がやみ、体制が安定した。
 これが、権威(国体)と権力(政体・幕府)の二元論である。
 女系閨閥を捨て、男系世襲をとった結果論がY染色体だった。
 昔のひとがY染色体を知っていたのではなく、男系の世襲がY染色体の相続経路と一致していたのである。
 これは、大発明で、男系による権威の世襲によって、日本は、たたかうことなく、弥生時代の末期から古墳時代、飛鳥時代の1000年余をかけて、のちに大和朝廷となる統一国家を築きあげる。
 圧巻なのが、3〜7世紀の古墳時代で、日本全土で、4000基以上の前方後円墳がつくられた。
 争うことなく、大和朝廷のモニュメントだった前方後円墳を、日本全土から朝鮮半島南部にまでひろげたのである。
 女性天皇論者は、伝統的精神や神道、神話を否定する。
 ところが、所功や小林よしのりらは、天照大神をもちだしてくる。
 天照大神が皇祖神なので、女系天皇に正統性があるというのである。
 次回は、話を神話へ転じて、女性天皇論を論じよう。
posted by office YM at 14:56| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする