2024年07月28日

 山本峯章チャンネル 苦言直言第34回

 現実味をおびてきた韓国の核保有と核を巡るアメリカの大国エゴ〜トランプ以後が不透明な世界情勢
 韓国では 核をもつべしという世論が70%にもたっしている。
 トランプも韓国に核をもつべきといっている。
 その一方、北朝鮮には核を捨てろと迫って 経済援助の約束までした。
 もっとも 北朝鮮は 核を捨てる気はさらさらなかった。 
 韓国が核兵器をもつといいだしたのは 北朝鮮がロシアと軍事条約をむすんだからである。
 ロシアとの同盟によって 北朝鮮は 核保有国として 世界にみとめられたも同然となった。
 韓国国民の70%が核保有をのぞんでいるのは 北にたいする危機感からである。
 それでも 韓国は 日本と軍事条約をむすぼうとしない。
 韓国はアメリカと米韓条約を 日本もアメリカと安保条約をむすんでいる。
 だが、日本と韓国にあいだに条約はなにもない。
 韓国には386世代と呼ばれる年代層が存在する。
 1990年代に30代(3)を迎えて、1980年代(8)で民主化運動にかかわった1960年代(6)生まれの年代で、民主化運動世代とも呼ばれる。
 北朝鮮の影響をうけて 軍事政権を倒した民主化運動の主役を演じた60〜70歳の人たちである。
 この人たちは 反日 反米でこりかたまっている。
 共産主義がだいすきな韓国野党の本性でもある。
 韓国野党の30%は 北朝鮮のシンパで かれらが韓国政界で力をもっているかぎり日韓の関係はうまくいかない。
 反日の一本鎗で アメリカや日本を仮想敵とみなしているからである。  
 386世代が崇める北朝鮮だが これまで 韓国を韓国と呼んでこなかった。
 南鮮あるいは南朝鮮と呼んできたのは 同じ民族で 北が主で 南が従という国家観をもっているからだった。
 いずれ 民族統一して 同じ国家になるというわけである。
 ところが 最近は 韓国と呼ぶようになった。
 将来的に統一する朝鮮の一部ではなく 敵国としての韓国となったのである。
 北朝鮮は ロシアと条約をむすび 中国とは盟友関係にあって その延長線上にイランもいる。
 そういう関係を構築して 国家として 自信をもった。
 そして 韓国を敵対する国家としてみとめるという。
 いつでも攻めることができるという意志表示である。
 韓国が緊張を高めるのは当然である。
 それなら 日本と軍事同盟をむすべばいいではないか。
 日・米・韓に台湾をふくめて 4か国軍事同盟をむすべばアジアの安保体制は盤石である。
 だが これには386世代が反対する。
 中国も黙ってはいない。
 そこで韓国は 太平洋ではなく 大西洋のNATOに目をむけた。
 NATOは32か国の軍事組織である。
 韓国がNATOとむすぶ軍事同盟に日本がふくまれる。
 日本と韓国 オーストラリアニュージーランドの4か国がNATOと軍事的な連帯をつよめようというのである。
 NATOの枠組みのなかであれ 日韓が接近するのは 大きな進歩である。
 アセアンなどと同盟関係をむすぶと 中国の反発を招く。
 太平洋ではなく 大西洋という枠のなかでむすぶのは名案である。
 今後 日本は韓国とうまくやらなければならない。
 いまの尹(ユン)大統領の任期は残り2年半である。
 次期大統領が野党に移れば 全部ひっくり返ってしまう
 北朝鮮が韓国を標的にしている以上、韓国がアジア安定のカギとなる。
 地政学的に見ても 韓国は日本にとって大事な国だが 歴史的に複雑な経緯もあってぎくしゃくしてきた。
 だが その歴史的な軋轢も克服されようとしている。
 韓国の学者も 従軍慰安婦の強制連行はなかったという本を堂々と出版している。
 一方、反日派の一部は 外国に「慰安婦像」を立てて 性奴隷といって反日を煽っている。
 現在の尹政権がつづくかぎり韓国の反日運動はおさまってくるはずだ。
 さて、韓国国民の70%が原爆所有をのぞんでいるという。
 日本から見ればただ事ではない。ロシアと中国 北朝鮮につづいて韓国が核をもてば 非核国の日本は 重大な選択を迫られることになる。
 トランプが大統領になれば また勝手なことをいってくるだろう。
 かつて 北朝鮮にたいして 核を捨てたら経済援助をするといった。
 だが 北朝鮮は核を捨てなかった
 親子三代できずきあげた独裁政権の金王国があれほどつよい抑止力をもった核を捨てるはずがない
一方 トランプは 韓国には核をもてという。
韓国には2万8千の在韓米軍が駐留している。
 韓国が核をもたせて 在韓米軍を撤退させる。
 北には核を捨てろ。韓国には核をもて。そうなれば アメリカは 在韓米軍をひきあげることができるというのは 無責任な話である。
 アメリカはじつにいい加減な国である。
 イラク戦争の折り わたしは アメリカがサイルを撃ちこんでくる2日前までイラクにいた。
 バグダッドで ラマダン副首相と連絡をとりあっていたのである。
 ラマダンは「2日後にフセインに会わせる」いう。
 フセインに会って メッセージが取れたら 世界的なビッグニュースになる。
 その数日前 アメリカはミサイルを撃ち込むと通告してきた。
 日本大使がとんできてこういう。
「明日の夜の飛行機でヨルダンにでてください。わたしもその便に乗ります」
 アメリカがイラクを攻める口実は イラクは原爆を研究して 核をもっている。
 毒ガス工場ももっているというものだった。
 イラク側はこれを完全否定した。
 毒ガス製造はアメリカが関与している。
 イラクは 原爆の研究や開発はしておらず まして 原爆などもっていない。
 したがって アメリカは ミサイルを撃ち込んでこない。
 ラマダンは そういってわたしたちをひきとめた。
 だが、大使は「明日の飛行機に乗ってください」の一点張り。
 大使の説得に応じて飛行機にのった
 ヨルダン空港に 世界中のマスコミが集まっていて 大騒ぎだった。
 アメリカはイラクを攻めて フセインの首を吊って ラマダンを殺してしまった
 結局 なにもなかった 核兵器などなかったのだ。
 アメリカがフセインの首を吊ったのではない。
 フセインを反フセイン派に売って 首を吊らしたのである。
 まるで 血なまぐさい西部劇である。
 それがアメリカの戦争で 野蛮きわまりないものだった。
 アメリカという国は 主主義の近代的な国家というけれど じつは 暴力主義の野蛮な国だったのである。

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posted by office YM at 01:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする