2024年09月06日

 山本峯章チャンネル 苦言直言第40回

 新冷戦構造≠ニ国防観念にとぼしい日本人
 北朝鮮がおもしろいことをいいだした。
 新しい冷戦構造がはじまったというのである。
 かつての冷戦構造は アメリカと旧ソ連の2大大国によるものだった。
 資本主義と共産主義のイデオロギーの対立である。
 米ソ冷戦によって 東西による世界的な対立構造ができあがった。
 新冷戦構造は 世界的対立ではなく 中国 ロシア 北朝鮮と日本 韓国 アメリカの地域的な対立である。
 北朝鮮と陸続きの韓国は その危機感を十分にわきまえている。
 韓国では かつて日本が体験した防空訓練までおこなわれている。
 ところが 日本人は 戦争にたいするかつての危機感を忘れている。
 日本人にとって 朝鮮半島の危機は 他所事でしかないのである。
 現在 2万8千のアメリカ軍が韓国に駐留して 韓国軍の指揮権ももっている。
 朝鮮戦争が休戦状態とあって アメリカ軍は 臨戦態勢をとっているのである。
 日本にある米軍基地は 朝鮮有事のときは 後方基地となる。
 そして 横田のほか日本の米軍基地の7か所に 国連軍がおかれている。
 ここには 日本の国旗と星条旗 国連旗の3本の旗が立っている。
 日米安保の場合 日米間で 事前協議が必要になるが 国連軍は 朝鮮戦争がはじまったら 事前協議なしで出動できる。
 日本人は 台湾や朝鮮半島有事に 戦争にまきこまれるという危機感をもっていない。
  ヘーワヘーワと叫んでいれば 平和がむこうからやってくると思っているのである。
 この4〜5年で 日本人の防衛思想もだいぶすすんできた。
 防衛予算もGDP比2%になって 国民もそれをみとめている。
 それでもまだ国防や安全保障の意識は低い。
 北朝鮮は 1950年の朝鮮戦争とちがって 日本を攻撃する軍事力をもっている。
 前の朝鮮戦争で 北朝鮮は 軍艦も戦闘機ももっていなかった。
 だが 現在 北朝鮮は 日本の米軍基地を叩ける力をそなえている。
 日本列島をとびこえる長距離ミサイルまでもって 年間30回も実験発射をくり返している。
 日本にミサイルを撃ちこむなどかんたんことなのである。
 状況が1950年の朝鮮戦争とはまったくちがっている。
 日本をとりまく国際環境にはきびしいものがあって 中国と台湾 韓国と北朝鮮のあいだでは緊張が高まっている。
 中国と台湾で戦争がおきれば 尖閣列島や沖縄も危機的な状況になる。
 朝鮮戦争がはじまれば 北朝鮮は 日米に強硬な姿勢にでてくるだろう。
 日本人に この国際環境のきびしさを認知させなければならない。
 敵が攻めてどうするかというアンケート(「世界価値観調査」)でたたかうと答えた日本人は13%にすぎなかった。他の79カ国の80%は武器をもってたたかうと答えている。
 日本はなにかヘンな国になってしまっている。
 なんとかこの状況を変えなければならない。
 それには愛国心を涵養しなければならない。
 愛国心といえば右翼といわれるが、国を愛するということは祖先をふくめて国のすべてを愛することで 国民の普遍的な精神である。
 最近の国際情勢を見て わたしはその感をつよめている。

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posted by office YM at 16:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする