2024年12月06日

 山本峯章チャンネル 苦言直言 第55回

 国民民主「年収の壁」見直しでゆれうごく自公連立と政策なき野党のふがいなさ
 いま国会では国民民主党 玉木の所得控除103万円の壁をめぐる議論が沸騰している。
 その国民民主党の支持率(13%)が立憲民主党の支持率(12%)を上回ったという。
 おもしろいのは天下の日本共産党がれいわ新選組に抜かれてしまったことである。
 目下 国会で補正予算案が審議されているが 国民の関心は 玉木の103万円の壁に集中している。
 103万円と106万円 130万円の3つの「年収の壁」を一括審議しようというのが自民や立憲の考えである。
 だが 玉木は一貫して103万円の壁突破の一本ヤリである。
 国民民主党はわずか7人の政党だったが、今回の選挙で一挙に28人の大所帯になって 法案提案権もえた。
 実績もなかった政党が大きな力を発揮できるようになった。
 あとは党としての実績をつみあげるだけである。
 玉木の要望を拒むと予算案がとおらない。
 したがって 自民党は国民民主党の要望をのむほかない。
 国民民主党としては 106万円 130万円を一括討議するよりも103万円をおしとおして そのあとで106万円と130万円に入ってゆけば国民民主党の103万円が実績として残る。
 石破は 少数政党の悲哀というものをよく知っているはずである。
 30年前 細川護煕(もりひろ)が8党派連立で政権をとったが 佐川急便事件でつまずいた。
 カネと政治の問題がクローズアップされた佐川急便事件によってわずか10か月の寿命だった。
 そのあと羽田孜(つとむ)がひきついだがこれも2か月で倒れた。
 羽田内閣は少数与党だったので法案が一つもとおらなかったのである。
 少数与党では法案や政策がとおらない。
 したがって 今国会でも 国民民主党の力を借りなければ国会運営をのりきれない。
 少数与党の体験は 石破にとって2回目のことだが こんな不安定な政治をいつまでもつづけていくわけにはゆかない。
 はやいうちに選挙をやって 自公で過半集を獲得しなければならない。
 国民民主は連立にくわわることはないだろう。
 連立にくわわれば新自由クラブ 旧社会党にようにかならず食いつぶされる。
 公明党が生き残っているのは政治組織ではなく宗教組織だったからである。
 国民民主党も玉木も 深入りすると自滅するとわかっているので 連立には慎重になっている。
 かといって野に下ることなく 国家国民のために働こうというのが民主国民党の姿勢で 自公政権に協力して 日本が世界に伍してゆけるように力を尽くしてゆこうというのである。
 アメリカではトランプが大統領になって日本への風当たりもつよくなる。
 日本もアメリカに対抗できる力を備えなければならない。
 それには 来年夏の衆参同日選挙にして 自公で過半数を制するという意欲をもたなければならない。
 なによりも 自公で 政権を安定させることが先決なのである。
 いまのままでは 国民民主や維新の顔色を見て 政治のカジ取りをしなければならない。
 もっとも 維新は野党色がつよいのであてにならないが。
 30年前の羽田政権がわずか68日でつぶれてしまったのは いくら法案や政策をだしてもとおらなかったからで 政府法案がとおらないようでは政権を維持できない。
 自公政権はそういう政治状況から脱することを念頭におかねばならない。
 現在のままでは 外交で大きなマイナスが生じる。諸外国の首脳は 安全保障にしても経済政策にしても 不安定な政権には胸襟をひらかないからである。
 自公政権は その場しのぎではなく もっと先見の明をもって政治にとりくんでもらいたい。

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posted by office YM at 10:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする