国民民主党の躍進と多党化時代の到来! イデオロギーから政策選択の時代へ様変わりした政治
55年体制は 二大政党を志向した時代で 社会党が右派と左派が一体化する一方 保守陣営も自由党と民主党が合同して 自由民主党がうまれた。
イデオロギー対立では かたや社会主義 かたや自由民主主義と 対立軸がはっきりしている。
だが 現在は イデオロギーではなく 掲げる政策が対抗軸になっている。
議会政治を安定的に運営するには 軸となる強い政党が必要となる。
日本はこれまで 強い政党が両翼になる二大政党制を志向してきた。
ところが現在 それとは裏腹に 二大政党ができない選挙制度をとっている。
選挙の方法に比例制というのがあって 選挙区で落ちても 比例制で復活してくる。
有志が集まって 何人かが比例制で当選すれば 政党をつくれる。
これまでは 志を同じくする政治家が大政党のもとに結集して 与党や野党を形成した。
そういう形をとらなければ 二大政党はできてこないのである。
保守新党の河村さんは 実力があるので選挙区で当選してきた。
ところがほかの2人は比例で 参政党は3人とも比例 れいわ新選組は9人とも比例 NHK党も比例である。
いまの選挙制度では 政党が分散されてしまうので 二大政党ができない。
比例復活は失業対策のようなもので これでは 二大政党制は実現しない。
比例によって 当選者がふえて 多党化になっても いまの選挙制度はそれに適合するようになっている。
それが比例代表と政党助成金で 定められた票をとって 議員が何人か集まると自動的な政党助成金が支払われる。
したがって 小さな政党がどんどんふえてゆく。
選挙区でたたかってゆけるのは 自民党 公明党 維新 立憲民主党 国民民主党の5党だけで残りのすべては比例頼りである。
多くの候補者が大政党にしがみついていたのは 事務所代や事務員の給料 党の活動費を負担できなかったからだった。
ところがいまはどんどん政党がつくられる。小さな政党でも億単位のカネが下りてくるからで。そのカネで十分に政党活動ができる。事務所代を払って 事務員に給料を払って 党の活動費もまかなえる。
政党交付金と比例代表によって 二大政党ができないような体制がつくられていったのである。
55年体制から70年もたって 今後 多様な価値観をもった 多様な政党がでてくるだろう。
そして それに対応するための制度もできあがってくる。
ヨーロッパではすでに多党化がはじまっている。
価値観の異なる政党が連立内閣つくっているのである。
これは 本来の議会政治の本筋からいえばまちがっている。
議会政治は 過半数をとれる政党が中心となって はじめて機能する。
だが 今後 日本はその反対の方向へすすんでゆくだろう。
議会制民主主義のなかで過半数をとれる政党がないのであれば 同じ思想や価値観をもった政党が歩み寄って 連立政権をつくってゆかなければならない。
それが時代の流れで いまさら 二大政党制をもとめても仕方がない。
考え方がちがう政党が連立を組む場合 イデオロギーでまとまることはありえない。
テーマになるのが党の掲げる政策である。
それが国民民主党の政治ではなかったかと思う。
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