2019年09月04日

恨(ハン)と反日をうんだ朝鮮半島の地政学的悲劇B

 ●事大主義と小中華思想に回帰する文在寅
 韓国の反日には、2つの要素が重ね合わさっている。
 一つは、歴史や宗教、民族性など、両国の文化的差異である。
 海洋国家と内陸国家、神道と儒教、単一民族と複合民族など、両国には多くのちがいがあるが、なかでも、とりわけ、韓国が、日本と異なるのは、周囲を中国や北方民族、ロシアら強国にとりまかれている地政学的な特殊性である。
 そこから、小中華主義や事大主義、そして、恨(ハン)という文化が生じた。
 朝鮮半島の恨(ハン)文化は、恩や感謝、和などの日本人の価値観の対極にあって、水に流す文化と恨み500年では、とうてい、わかりあえない。
 反日や嫌韓の前に、日韓には、そもそも、相互理解の土壌がなかったのである。
 それならば、条約や法、外交手続きだけのクールな付き合いしかないということになる。
 ところが、韓国は、時別扱い(ホワイト国)をやめると激昂、国をあげての反日運動に走って、謝罪は永遠にくり返せ、外交上の合意はいつでもひっくり返せる(文在寅大統領)などといいだす始末で、手に負えない。
 二つ目が、文大統領の個人的野心で、来年の国政選挙で勝ち、2021年の大統領選挙で後継者に政権をゆずるまで、現在の左翼政権をまもろうというのである。
 保守つぶしと北の金王朝への接近をはかる文政権が、切々とうったえているのが、反日で、反日教育が徹底している韓国では、反日をうったえるだけで、南朝鮮(韓国)の北朝鮮化にドライブがかかる。
 識者の多くは、日韓併合が反日の原因というが、韓国の反日は、朝鮮民族の遺伝子というべき恨(ハン)からにじみでてくるもので、根っこにあるものはもっと深い。
 韓国人は、日本人を劣等民族として蔑視する特有の世界観をもっている。
 それが、小中華思想で、日本人は、かれらにとって、夷狄や禽獣(東夷)のたぐいで、蔑視の対象だった。
 反日の根拠は、そこにあって、東夷として蔑んできた日本に支配され、援助をうけてきたコンプレックスがねじれ曲がって、日本憎しの感情を増幅させている。
 これは、朝鮮が、夷狄とする清の属国となったのと同じ構造で、朝鮮王の仁祖は、清の太宗の足下で「三跪九叩頭(額を地面に9回も打ちつける)の礼」をもって、屈辱の服従をしいられている。
 朝鮮は、紀元前3世紀、衛氏朝鮮が冊封されて以来、日清戦争で日本が清を破って、朝鮮を独立させる(下関条約)まで、中国の属国だった。
 七世紀、日本と百済、高句麗が接近すると、新羅は、唐と同盟関係をむすんで、朝鮮半島の大部分を奪い取る。
 その最後の決戦が、白村江の戦い(663年)で、日本・百済遺民の連合軍が、唐・新羅連合軍に破れた6年後、高句麗も滅ぼされる。
 統一新羅から高麗へ政権が移っても、属国関係はつづき、モンゴル帝国(元朝)の支配下にあった高麗は、二度にわたって日本侵攻(元寇)にくわわっている。
 高麗王位を簒奪した李成桂は、1392年、李氏朝鮮の初代国王に即位して明の洪武帝から朝鮮という国号と権知朝鮮国事(明の属国)の称号を授かった。
 属国関係は、清の時代へひきつがれて、結局、朝鮮は、660年の唐・新羅の同盟から、1910年の日韓併合まで1250年にわたって、中国の属国だったことになる。
 小国が大国に事(つか)える事大主義が、強大国にとりかこまれた弱小国が生きのびる方策の一つだったとはいえ、朝鮮半島は、そのために大きなツケを払わなければならなかった。
 それが、モラルの崩壊で、事大主義は卑屈と依存心を、小中華思想が傲慢と独善を、かつて、儒教は、両班の身分主義や勤労蔑視をうみだした。
 裏切りやウソ、恩知らずなど、精神文化が荒廃したなかで、決定的だったのが独立心の欠落だった。
 ソウル市にある「独立門」は、日本が日清戦争に勝って、韓国を独立させたことを記念する建物だが、文大統領は、これを韓国独立のモニュメントとカン違いして、2018年、独立門でおこなわれた式典に参列して万歳している。
 韓国が独立したのは、米軍統治下にあった1948年で、以後、朝鮮戦争とベトナム戦争において、韓国軍は米軍(国連軍)や米韓連合司令部の指揮下にあって、いまなお、韓国の戦時作戦統制権は米軍が握っている。
 これが「日・米・韓」と「中・朝」が、38度線を挟んでたもってきた軍事バランスで、その象徴がGSOMIA(軍事情報包括保護協定)だった。
 文大統領が、GSOMIAを破棄したのは、「日・米・韓」の枠組みを勝手に破った裏切りで、韓国は、アメリカにも牙をむいたのである。
 アジア安全保障は、ヨーロッパにおけるNATOのような多国間の集団安全保障体制ではなく、アメリカを軸とした二国間同盟の連結体で、アメリカは、アジア安保に中心(ハブ)的な役割をはたしてきた。
 それが、日米安全保障条約や米韓相互防衛条約、米比相互防衛条約、米豪の太平洋安全保障条約、台湾の防衛義務を定めた台湾関係法などで、アメリカを抜き去ると、アジアは、安保にかんして、無条約地帯になってしまう。
 よろこぶのは、核を保有する中国と北朝鮮で、アメリカという背骨を失った韓国は、中・朝の餌食になるだけである。
 ちなみに、日韓には、同盟関係はなく、PKO活動でも、日韓共同の作戦は韓国が拒絶するので、友軍関係にもない。
 文大統領がめざしているのは、南北統一と中国への属国化で、そのためなら日米を敵に回してでもよいというハラである。
 これは、小中華思想や事大主義への回帰で、恨(ハン)の思想が転化して、反日になったといえよう。
 次回は、文大統領の野望と反日で燃えたぎる韓国の行く末、東アジアの軍事バランスを検証してみよう。

posted by office YM at 21:25| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする