2020年12月06日

 反官僚の菅政権に期待するJ

 ●民主党アメリカは日本のパートナーたりえるか
 アメリカとの関係がよかった中曽根、小泉、安倍政権時代、アメリカ大統領は、レーガン、ブッシュ、トランプと、みな、共和党だった。
 一方、日米関係が冷えたのは、田中角栄失脚後のカーター、日本パッシング(日本軽視)と斜陽日本のきっかけをつくった「スーパー301条」のクリントン、日本に冷淡で、中国の軍事・経済拡張や北朝鮮の核軍備に手をこまねいたオバマと、いずれも、民主党大統領の時代だった。
 民主党のバイデン次期大統領は、オバマ時代の副大統領(8年)で、民主党の「親中・親韓・反日」を骨の髄までしみこませている男である。
 副大統領時代、韓国の朴槿恵大統領(当時)と「日米韓協定」の話し合いをすすめた2013年、バイデンは、パク・クネと以下の合意をなしている。
 1、戦争謝罪をおこなった村山談話(1995年)、従軍慰安婦の旧日本軍関与をみとめた河野談話(1991年)を後退させてはならない
 2、安倍首相(当時)や麻生前副首相(当時)の歴史認識を評価しない
 3、日本首脳の靖国神社参拝を容認しない
 そして、バイデンが仲介になる形で慰安婦問題の「日韓合意(2015年)」が発表されたが、現在の文在寅政権は、これを一方的に破棄した。
 それでも、バイデンから文句がでないのは、民主党は、日本を同盟国として尊重する気がないからである。
 駐留米軍の費用負担率も、インド・太平洋構想における貢献度も、韓国とは桁違いの日本を、韓国の下位におくのが、民主党の伝統的な日本観である。
 日本に原爆を投下したトルーマン以下、ケネディやジョンソン、カーターやオバマが、いちどでも日本を重視したことがあったろうか。
 1971年、ニクソン大統領の使者に立ったキッシンジャー(国務長官)が周恩来と会談した際、日米安全保障条約は、日本を封じ込めるための「ビンのふた」という論理を展開した。
 この論理をひきついだのが、ニクソンの共和党ではなく、5代あとの民主党クリントン大統領だった。
 トランプばかりか、オバマまで「こうなった(中国経済の脅威)のはすべてクリントンのせいだ」と叫んだのは、クリントンが、競争相手の中国を豊かにすることによって、アメリカも利益をえるとして、中国をWTO(世界棒貿易機関)に加盟させたからである。
 クリントンは、1998年に北京を訪問したが、このとき、同盟国の日本に立ち寄らずに帰国している。
 以来、日本車や日本製品を大ハンマーで叩き壊した「ジャパン・バッシング(日本叩き)」に代わって「ジャパン・パッシング(日本無視)」が、民主党の代名詞になった。

 アメリカの反日思想は「黄禍論」などの感情論ではなく、地政学的な理由にもとづく。アメリカの勢力圏内にある太平洋と中国大陸のあいだに割り入ってきた日本を、邪魔者として、叩こうというのである。
 日清戦争で中国を、日露戦争でロシアを負かした日本は、中国・満州、朝鮮半島の利権を奪ったばかりか、第一次世界大戦にも勝って、ドイツ東洋艦隊の根拠地だった青島と南洋諸島(マリアナ諸島、カロリン諸島、マーシャル諸島)を占有した。
 このとき、アメリカは、将来、手にするはずのアメリカの権益を、日本が奪ったと見た。
 アメリカには、1920年代から、将来おこりうる日本との戦争に対処するための戦争計画(「オレンジ計画」アメリカ海軍)を立てている。
 オレンジ計画は「日本が先制攻撃にでて、消耗戦を経て、アメリカが反攻に移って、海上を封鎖された日本が敗北する」というシナリオで、実際の太平洋戦争もこれに近い経緯をたどった。
 アメリカは、日本を攻撃するためのアメリカ艦隊の太平洋横断が、きわめて困難で、途中で、潜水艦、空母機動部隊、駆逐艦や巡洋艦などから波状攻撃をうけるとひとたまりもないと読んでいた。
 日本も、東郷平八郎ら重鎮がこの作戦(「漸減邀撃(ざんげんようげき)」)を支持したが、海軍が本土防衛を捨てて、南方作戦をとった結果、サイパン島を奪われて、本土空襲と原爆投下によって、日本は敗れた。
 浦賀来航前、沖縄に立ち寄ったペリー提督は、日本本土を占領するには、沖縄を前線基地とすべししと報告して、太平洋戦争では、これの戦術が採用された。
 アメリカ軍が、中部太平洋の島嶼を攻略しながら、日本本土に迫った「飛石作戦」もペリーのアイデアだった。
 一方、日本は、真珠湾攻撃によって、アメリカが日本を見直すだろうというおそるべき楽観論に立って、アメリカの対日戦略をなめてかかった。
 戦後、75年、日本は、この亡国的楽観論から脱却できたであろうか。
 否である。それどころか、バイデンが「日本が核兵器をもてないようにしてやった」と公言する日本憲法を、平和教の経典として、拝んでいる。
 そして、マスコミは、民主主義と人道主義、人権主義を謳う民主党を、平和の使徒のように称えて、トランプ落選の報道に小躍りした。
 日本にとって、最悪なのは、日本を、アメリカと中国の利権構造の妨害者と見る民主党の世界観である。
 バイデンの息子、バイデン・ハンター(弁護士)が投資会社をつうじて中国から10億ドルの報酬を受け取り、一方、副大統領マラ・ハリスの夫、ダグラス・エムホフは、中国企業のアメリカ参入を仲介する法律事務所のパートナーを30年間もつとめてきた。
 中国共産党とずぶずぶの関係にあるバイデン一族が、かつて、中国やスターリンにいれこんだルーズベルトのように、日本敵視政策をとらないという保証はない。
 次回以降、日本の「脱アメリカ」と日本独自の「世界戦略」を展望していこう。
posted by office YM at 23:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする