2024年06月23日

 山本峯章チャンネル 苦言直言第29回

 深刻化する外国人労働者や移民問題 お墓や国民健康保険などの民族的な文化摩擦にたいして 政府が積極的に関与すべき時期に来ている
 日本に来ている外国人労働者にたいして 家族も呼んでもよいという法改正がおこなわれた。
 これは 宗教や医療など分野で 文化衝突をおこす危険性をはらんでいる。
 日本では99%火葬だが モスリムやキリスト教では土葬である。
 大分で この葬儀に宗教トラブル 文化衝突がおきた。
 墓地のそばに 水道供給のための貯水池がある。この墓地の一角で モスリムの土葬がおこなわれた。
 これにたいして 地域住民が反対運動をおこした。遺体が腐敗して 汚染水が土中に沁みだして 貯水池に流れ込むのではないかというのである。
 科学的根拠は乏しくとも 気分的には耐えがたい。
 日本では遺体を棺桶にいれるが 西洋では遺体を布で巻いて埋める。
 腐敗した遺体の汚水が地下水を汚染するのではないか という心配はうなずける話なのである。
 こういう異文化摩擦にもとづく感情的トラブルは これからも 多くでてくるはずである。
 イスラムのお墓は 全国で10か所ほどできているという。
 以前は 出稼ぎの外国人が亡くなると 遺体を母国に帰して 母国で葬儀をおこなった。
 ところが 最近 定住者がふえて 日本で亡くなったら 日本で葬式をあげるケースが多くなった。
 在日のイスラム教徒が18万人で、キリスト教徒はそれよりもはるかに多い。
 モスリムやキリスト教徒も火葬をきらう。
 日本人はやさしいといわれて 人格的な文化衝突はおきていない。
 だが、火葬と土葬という風習上の文化衝突は なかなか解消できない。
 モスリムやキリスト教徒が火葬をうけいれられないのは イスラム教の創唱者のムハンマドもキリストも土葬だったからという。
 埋葬場所についても 多神教の日本人が理解できないトラブルがおきている。
 モスリムの埋葬場所とキリスト教徒の埋葬場所が近くにあると モスリムの人々が 異教徒と同じ場所に埋葬されることには耐えられない。
 キリスト教徒の墓地を他に移せといってくる。
 日本人には異教徒という観念はないが 西洋では 十字軍の昔から イスラム教徒とキリスト教徒が争ってきた。
 現在、日本で イスラム教とキリスト教の宗教戦争がおきているのである。
 国民健康保険でも民族的なトラブルがおきている。
 健康保険は一年住んでいたら資格をもらえる。
 健康保険料を払うのは日本人にとってあたりまえである。
 ところが外国人労働者は 病院にかかっていないのになぜおカネを払うのかといって 支払いを拒否する。
 国民保険は2年間払わなくても使える。
 その場合、国民保険の医療費は 日本人が払ってきた積み立てから支払われる。
 国民健康保険は 外国人労働者と その家族にも適用される。
 母国にいる家族を呼んで 家族の日本の健康保険で治療をうけさせ、治ったらじぶんの国に帰るということもおこなわれている。
 移民問題にからめて 健康保険問題は 今後、政府が真剣にとりくまなければならない問題だろう。
 現在250万人ほどの外国人労働者がいるが、将来は300〜350万人にふえてゆくだろう。
 法律で 外国人労働者の家族を呼んでもよいときめたが、これは移民である。
 ならば 政府は 移民法などの新しい制度をつくって これに対応しなければならない。
 200万人の外国人労働者をかかえる韓国は真剣に移民法を考えている。
 一連の文化衝突をみて 日本も移民法を考える時期に来ているかなと思うのである。

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posted by office YM at 07:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする