石破の「アジア版NATO」は安倍晋三元首相の「アジア太平洋構想」をぶちこわすことを目的にした政治工作だった!
石破がアジア版NATOをつくるといっている。
わたしも 昔、アジア版NATOをつくれば アセアンはうまくいくのではないかと思ったことがあった。
わたしはアセアンに友人が多い。エライさんも多く識っている。
かれらは アジア版NATO構想にはのってこようとしなかった。
中国と対立関係になるのをおそれたからである。
なぜ石破は アジア版NATOをもちだしたのであろうか。
安倍さんが苦労して立ち上げたインド太平洋構想をつぶすためである。
石破のアジア版NATOは 安倍さんのアジア安保構想=インド太平洋構想への挑戦だったのである。
敵に寝返って 味方の背中を撃ってきた裏切り石破≠フ本領発揮である。
アジア版NATOは もともと 実現が不可能である。
アジアの国々は政治的中立を望んでいるからである。
アジア版NATOが対象としているのは中国で 反中連盟となる。
アセアン10か国は 中国を仮想敵とするアジア版NATOに入ってこない。
反中国の立場をとらないアジアに アジア版NATOができるわけはない。
安倍さんのアジアの安全保障構想は アジア版NATOは無理という認識に立った上でのことだったのである。
フィリビンはインド太平洋構想のクワッド(日米豪印)」には入っていないが 軍事組織のスクワッド(日米豪比)にはくわわっている。
アジア安保は このスクワッドを充実させることに尽きる。
ベトナムは社会主義だが中国をきらっている。
ベトナムは南シナ海で石油を掘っている。組んだパートナーはロシアだった。
ベトナムがアメリカや日本と組んだら中国は黙っていない。
ロシアと組んだからおとなしくしている。
ベトナムは知恵と使って 中国を黙らせたのである。
アジアは軍事・外交的には中立で 経済でむびつくことをつくることを望んでいる。
アジア(アセアン10か国)のGDPが3兆ドルをこえて 日本のGDP500兆円にたいして350兆円と肉薄している。
アフリカや中米・南米などの発展途上国と比較して 大きくのびるのはアセアンとみられている。
アセアンが経済的に発展する要件の一つが政治的中立である。
アセアンは冷戦構造のなかでも非同盟中立を維持してきた。
現在も インド インドネシアは 非同盟中立という立場をたもっている。
アセアンが政治的中立を捨てて 中国を敵に回すということはありえない。
中国を仮想敵とするアジア版NATOは はじめから無理筋の話だったのである。
アジア経済は世界で5000万人といわれる華僑≠ェ実権をにぎっている。
アジア経済の中枢を牛耳っているのは華僑の二世、三世、四世である。
かれらは 他国のなかにコミュニティをつくって団結する。
そのコミュニティ(中華街)で通用するのはじぶんたちの国の言語や文化だ。
文化をまもりながら 入りこんだ国の経済を侵食してゆく。
その華僑の影響力がアジア全体におよんでいる。
華僑が勢力をもっているアジアの国々が反中国に走るだろうか?
現在 欧米の資本が一斉にアジアへむかっている。
マレーシアに半導体の工場が続々とできている。
マレーシアが政治的に安定しているからである。
日本もタイなどへ4000社以上が進出している。
戦後 インドをはじめアジアは非同盟中立をまもってきた。
アジアはアセアンだけではない。中央アジア5か国は親日国家だ。
かつてはロシアが支配して 現在は中国がくいこんでいる。
広大なアジア全体を反中国でまとめようとしてもムリがある。
アジア安保を アジア版NATOで統括できるわけはないが、石破は声高々にアジア版NATOを叫んでいる。
もっとも 石破の狙いは 安倍さんのインド太平洋構想を否定することにある。
菅さんは安倍政治を継承した。岸田政権も安倍さんの政治をひきついだ。
一方、石破は 安倍政治とりわけ外交防衛をひっくり返すことに情熱を傾けている。
安倍さんを国賊とよんだ村上誠一郎を総務相に起用して じぶんを推してくれた6人の議員を大臣に登用した。
幹事長に抜擢された森山裕は たたかいが終わったら仲良くやるのが自民党といったが、自民党は 今後 ますます分裂の度を深めてゆくだろう。
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