政府自民党は 憲法審査会をスタートさせて 憲法改正の具体的アクションをとるべし
岸田首相が今年の一月、任期中に憲法改正と皇室典範の見直しをおこなうと宣言した。
岸田は 経済主導の池田派の流れ(宏池会)の政治家なので 政治的な問題は 片づけられないのではないかと心配していた。
やっぱりダメだった。
「カネと政治」の問題がでてきたせいでもあろうが、そもそも、自民党にやる気がみえてこない。
憲法改正原案の発議は 衆議院100人以上、参議院50人以上の国会議員の賛成によって発議されて 衆参本会議の3分の2以上の賛成で可決される。
安倍政権において この条件は十分にクリアできた。
あとは安倍政権が成立させた国民投票にかけるだけだった。
そこでストップしてしまったのは 立憲民主党が「憲法審査会」にでてこないからという
したがって 改憲案の内容について 具体的な検討ができない。
なにをいっているのか 民主主義だろ?
野党のうち 日本維新の会 国民民主党は 憲法審査会にでてくる。
それだけで頭数がそろうではないか。
立憲民主党も入れて 全会一致的なかたちにしたいのだろうが そんな必要はない。
憲法を改正しようという議員だけが集まって 話をすすめていけばよいではないか。
それを独裁だ 独善だ 民主的ではないと 立憲民主党が騒いだら それならおまえさんたちも会議にでていらっしゃい。椅子を空けてまっているといえばよいのである。
そういう姿勢をしめさない自民党こそがいい加減なのである。
親しくしている自民党の代議士が「(自民党は)9条改正をやる気がない」とつぶやいている。
それじゃなにをやるのか。70年以上経った以上、憲法に改正すべきモノはたくさんあるだろう。
イタリアは15回 ドイツは76回も憲法を改正している。
時代にあった憲法にすべく努力をかさねているのである。
ところが日本は 施行されてからただの1回も憲法を改正していない。
もともと 55年体制において 自民党が掲げたのは自主憲法の制定だった。
われわれは 自主憲法制定の旗印のもとで 新島闘争から安保闘争まで自民党とともに闘争をやってきた。
だが、自主憲法制定の旗を掲げていた自民党は いつのまにか 憲法改正へとトーンダウンしていた。
自主憲法制定と憲法改正は 基本的にちがう。
憲法改正は 自主憲法から一歩後退だが それも時流で仕方がない。
ところが その憲法改正にも 自民党は及び腰である。
自民党は 9条改正にふみきれない。
それならなにをやるかといえば 緊急事態宣言と緊急事態法だという。
外国から攻撃をうけるなどの緊急事態が発生したら 議員の任期を延長して法と同等の政令を立て、緊急事態に対処するという。
またもや ゴマカシである。
友人の自民党代議士も「そうかもしれませんよ」といって嘲笑ぎみである。
バカなこといいなさんな。
わたしは昭和32年から自民党を応援してきた。
ところが その自民党にやる気が見えてこない。
議員がダメでも 憲法72条で 内閣総理大臣が議案を提出できる。
それを一回やってみればいい。
議会がとおっても 国民投票で負けたら政権を失うのではないかと心配するムキもあるが 負けたら負けたでいいじゃないか。
つぎの選挙で政権をとり返せばいい。
それが民主主義ではないか。
なにもやらないより やったほうがいいにきまっている。
わたしは昭和32年から憲法改正の大会にでてきた。
岸内閣 中曽根内閣〜。
日本人もそろそろ憲法改正を真剣に考えなければならないところにきている。
中国が台湾を侵略すると、北朝鮮はかならず韓国を攻める。
専門家はそういう見解を立てている。
日本はそういう危機的な環境にとりまかれているが 危機感は ほとんどゼロである。
日本が外国に侵略された場合たたかいますか というアンケートで たたかうと答えた日本人はわずか13%で、調査対象国のうち最下位だった。
他国は 平均80%前後なので、日本の13%という低さがきわだっている。
そういうことを考えても 憲法を改正しなければ日本はダメになる。
わたしがいう憲法改正は9条だが 改正すべきはほかにもあるだろう。
日本は 全面的に憲法を変えなければならない時期にきているのだ。
ところが 政府自民党は 政治的解釈へ逃げこんで 根本的解決を避けている。
それがいまでの自民党政治だったが もうゴマカシはやめたほうがよい。
憲法改正を岸田さんに期待したが ユメのまたユメだったかとがっくりきているところなのである。
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2024年07月06日
2024年06月29日
山本峯章チャンネル 苦言直言第30回
憲法改正を棚上げして アメリカのグローバル・パートナーを宣言する岸田首相の軽さと 戦争の危機感に欠けている日本の独善的平和主義
岸田首相がアメリカの議会で 日本がアメリカとともに世界の命運を背負う覚悟があるような演説をぶちあげて わたしはおおいに驚かされた。
グローバル・パートナーとして アメリカの戦争に力を貸しますと言ったわけだが、わが国はどういう形で力を貸すというのであろうか。
力を貸すというのは安全保障のことと思われる。
日本が憲法を改正せずして どうして アメリカは孤立していない 日本がついているなどという安全保障上の確約ができるのか。
岸田のいうグローバルはどこまでをさしているのか。
尖閣列島までか 太平洋インド洋までか それとも中東ヨーロッパまでなのか。
いずれにしても 日本は海外派兵などできない。
中東戦争の折、日本は 憲法の制約があって 自衛隊を派遣できないとして 代わりに 一兆5千億円の戦費を負担している。
現在も当時と同じ状況がつづいている。憲法を改正していないからである。
自衛隊の法的根拠も 国連憲章52条の個別的・集団的自衛権に拠っている。
日本の憲法が、自衛隊の存在をみとめていないからである。
戦後の1952年 アメリカの司令官と駐日大使 岡崎外務大臣 吉田首相の4者が、日米安保体制において 戦争がおきた場合、アメリカに指揮権をゆだねると約束している。
これは密約として おおやけにされていないが 合意文書はアメリカの公文書館に保存されている。
岸田の今回の訪米と議会の演説は この約束を再確認するためにものだった。
アジアの安全保障を考えたとき アメリカ一国ではとうてい手に負えない。
韓国と北朝鮮の関係では 北朝鮮は韓国を敵国とみなすという。中国は台湾を軍事力で解放すると公言している。フィリピンは南シナ海の領海問題をかかえている。日本も尖閣列島の海域を中国に侵犯されている。
戦争の火種をかかえたアジアの国々はアメリカと同盟関係にある。
したがって これらの国々で紛争がおきれば アメリカは 安保条約をむすんでいる日本をふくめて すべて面倒みなければならない。
現在の中東の戦争、ロシアとウクライナの戦争も アメリカがスポンサーになっている。アメリカは 世界でおきている紛争や戦争のすべてを一国でバックアップしているのである
アメリカがいかに軍事大国であろうと負担が大きすぎる。
そこで アメリカは アジアの経済大国日本を 自陣にひきこもうというのである。
そろそろ国際社会の修羅場へでてこいよというわけである
休戦中の朝鮮戦争は アメリカ軍と韓国軍 国連軍が北朝鮮とにらみあっているが、指揮権は 韓国ではなく アメリカがもっている。
主権国家である韓国が 指揮権をアメリカにゆだねることに 疑問がないでもなかった。
ところが、日本でも 戦争がおきれば 指揮権は内閣総理大臣ではなく アメリカ大統領がもつことになる。
こういう重大な決定を国民に知らせないのは問題である。
岸田首相の訪米や議会のスピーチは 密約の再確認といわれる。
岸田首相のスピーチも 骨格はアメリカのライターが書いたという情報もある。
日本をとりまく空気も険悪になってきている。
この状況を国民に知らせて 危機感を共有すべきだろう。
対米従属も平和ボケも「アメリカがただでまもってくれる」として憲法改正に消極的だった吉田茂の負の遺産である。
日本は主権国家といいながら 対米従属からぬけきれないのは 憲法改正ができないからである。
横田基地の空域などを問題にする前に 憲法改正という 主権国家としてやるべきことをやるべきだろう。
自主憲法制定、憲法改正ができない日本に 主権をふりまわす資格ないのである。
下記のURLをクリックすると本ブログのYOUTUBE版(山本峯章チャンネル30)へ移動します
https://www.youtube.com/watch?v=8iQiFJoCuGE
岸田首相がアメリカの議会で 日本がアメリカとともに世界の命運を背負う覚悟があるような演説をぶちあげて わたしはおおいに驚かされた。
グローバル・パートナーとして アメリカの戦争に力を貸しますと言ったわけだが、わが国はどういう形で力を貸すというのであろうか。
力を貸すというのは安全保障のことと思われる。
日本が憲法を改正せずして どうして アメリカは孤立していない 日本がついているなどという安全保障上の確約ができるのか。
岸田のいうグローバルはどこまでをさしているのか。
尖閣列島までか 太平洋インド洋までか それとも中東ヨーロッパまでなのか。
いずれにしても 日本は海外派兵などできない。
中東戦争の折、日本は 憲法の制約があって 自衛隊を派遣できないとして 代わりに 一兆5千億円の戦費を負担している。
現在も当時と同じ状況がつづいている。憲法を改正していないからである。
自衛隊の法的根拠も 国連憲章52条の個別的・集団的自衛権に拠っている。
日本の憲法が、自衛隊の存在をみとめていないからである。
戦後の1952年 アメリカの司令官と駐日大使 岡崎外務大臣 吉田首相の4者が、日米安保体制において 戦争がおきた場合、アメリカに指揮権をゆだねると約束している。
これは密約として おおやけにされていないが 合意文書はアメリカの公文書館に保存されている。
岸田の今回の訪米と議会の演説は この約束を再確認するためにものだった。
アジアの安全保障を考えたとき アメリカ一国ではとうてい手に負えない。
韓国と北朝鮮の関係では 北朝鮮は韓国を敵国とみなすという。中国は台湾を軍事力で解放すると公言している。フィリピンは南シナ海の領海問題をかかえている。日本も尖閣列島の海域を中国に侵犯されている。
戦争の火種をかかえたアジアの国々はアメリカと同盟関係にある。
したがって これらの国々で紛争がおきれば アメリカは 安保条約をむすんでいる日本をふくめて すべて面倒みなければならない。
現在の中東の戦争、ロシアとウクライナの戦争も アメリカがスポンサーになっている。アメリカは 世界でおきている紛争や戦争のすべてを一国でバックアップしているのである
アメリカがいかに軍事大国であろうと負担が大きすぎる。
そこで アメリカは アジアの経済大国日本を 自陣にひきこもうというのである。
そろそろ国際社会の修羅場へでてこいよというわけである
休戦中の朝鮮戦争は アメリカ軍と韓国軍 国連軍が北朝鮮とにらみあっているが、指揮権は 韓国ではなく アメリカがもっている。
主権国家である韓国が 指揮権をアメリカにゆだねることに 疑問がないでもなかった。
ところが、日本でも 戦争がおきれば 指揮権は内閣総理大臣ではなく アメリカ大統領がもつことになる。
こういう重大な決定を国民に知らせないのは問題である。
岸田首相の訪米や議会のスピーチは 密約の再確認といわれる。
岸田首相のスピーチも 骨格はアメリカのライターが書いたという情報もある。
日本をとりまく空気も険悪になってきている。
この状況を国民に知らせて 危機感を共有すべきだろう。
対米従属も平和ボケも「アメリカがただでまもってくれる」として憲法改正に消極的だった吉田茂の負の遺産である。
日本は主権国家といいながら 対米従属からぬけきれないのは 憲法改正ができないからである。
横田基地の空域などを問題にする前に 憲法改正という 主権国家としてやるべきことをやるべきだろう。
自主憲法制定、憲法改正ができない日本に 主権をふりまわす資格ないのである。
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2024年06月23日
山本峯章チャンネル 苦言直言第29回
深刻化する外国人労働者や移民問題 お墓や国民健康保険などの民族的な文化摩擦にたいして 政府が積極的に関与すべき時期に来ている
日本に来ている外国人労働者にたいして 家族も呼んでもよいという法改正がおこなわれた。
これは 宗教や医療など分野で 文化衝突をおこす危険性をはらんでいる。
日本では99%火葬だが モスリムやキリスト教では土葬である。
大分で この葬儀に宗教トラブル 文化衝突がおきた。
墓地のそばに 水道供給のための貯水池がある。この墓地の一角で モスリムの土葬がおこなわれた。
これにたいして 地域住民が反対運動をおこした。遺体が腐敗して 汚染水が土中に沁みだして 貯水池に流れ込むのではないかというのである。
科学的根拠は乏しくとも 気分的には耐えがたい。
日本では遺体を棺桶にいれるが 西洋では遺体を布で巻いて埋める。
腐敗した遺体の汚水が地下水を汚染するのではないか という心配はうなずける話なのである。
こういう異文化摩擦にもとづく感情的トラブルは これからも 多くでてくるはずである。
イスラムのお墓は 全国で10か所ほどできているという。
以前は 出稼ぎの外国人が亡くなると 遺体を母国に帰して 母国で葬儀をおこなった。
ところが 最近 定住者がふえて 日本で亡くなったら 日本で葬式をあげるケースが多くなった。
在日のイスラム教徒が18万人で、キリスト教徒はそれよりもはるかに多い。
モスリムやキリスト教徒も火葬をきらう。
日本人はやさしいといわれて 人格的な文化衝突はおきていない。
だが、火葬と土葬という風習上の文化衝突は なかなか解消できない。
モスリムやキリスト教徒が火葬をうけいれられないのは イスラム教の創唱者のムハンマドもキリストも土葬だったからという。
埋葬場所についても 多神教の日本人が理解できないトラブルがおきている。
モスリムの埋葬場所とキリスト教徒の埋葬場所が近くにあると モスリムの人々が 異教徒と同じ場所に埋葬されることには耐えられない。
キリスト教徒の墓地を他に移せといってくる。
日本人には異教徒という観念はないが 西洋では 十字軍の昔から イスラム教徒とキリスト教徒が争ってきた。
現在、日本で イスラム教とキリスト教の宗教戦争がおきているのである。
国民健康保険でも民族的なトラブルがおきている。
健康保険は一年住んでいたら資格をもらえる。
健康保険料を払うのは日本人にとってあたりまえである。
ところが外国人労働者は 病院にかかっていないのになぜおカネを払うのかといって 支払いを拒否する。
国民保険は2年間払わなくても使える。
その場合、国民保険の医療費は 日本人が払ってきた積み立てから支払われる。
国民健康保険は 外国人労働者と その家族にも適用される。
母国にいる家族を呼んで 家族の日本の健康保険で治療をうけさせ、治ったらじぶんの国に帰るということもおこなわれている。
移民問題にからめて 健康保険問題は 今後、政府が真剣にとりくまなければならない問題だろう。
現在250万人ほどの外国人労働者がいるが、将来は300〜350万人にふえてゆくだろう。
法律で 外国人労働者の家族を呼んでもよいときめたが、これは移民である。
ならば 政府は 移民法などの新しい制度をつくって これに対応しなければならない。
200万人の外国人労働者をかかえる韓国は真剣に移民法を考えている。
一連の文化衝突をみて 日本も移民法を考える時期に来ているかなと思うのである。
下記のURLをクリックすると本ブログのYOUTUBE版(山本峯章チャンネル29)へ移動します
https://www.youtube.com/watch?v=okBbEbPCqIQ
日本に来ている外国人労働者にたいして 家族も呼んでもよいという法改正がおこなわれた。
これは 宗教や医療など分野で 文化衝突をおこす危険性をはらんでいる。
日本では99%火葬だが モスリムやキリスト教では土葬である。
大分で この葬儀に宗教トラブル 文化衝突がおきた。
墓地のそばに 水道供給のための貯水池がある。この墓地の一角で モスリムの土葬がおこなわれた。
これにたいして 地域住民が反対運動をおこした。遺体が腐敗して 汚染水が土中に沁みだして 貯水池に流れ込むのではないかというのである。
科学的根拠は乏しくとも 気分的には耐えがたい。
日本では遺体を棺桶にいれるが 西洋では遺体を布で巻いて埋める。
腐敗した遺体の汚水が地下水を汚染するのではないか という心配はうなずける話なのである。
こういう異文化摩擦にもとづく感情的トラブルは これからも 多くでてくるはずである。
イスラムのお墓は 全国で10か所ほどできているという。
以前は 出稼ぎの外国人が亡くなると 遺体を母国に帰して 母国で葬儀をおこなった。
ところが 最近 定住者がふえて 日本で亡くなったら 日本で葬式をあげるケースが多くなった。
在日のイスラム教徒が18万人で、キリスト教徒はそれよりもはるかに多い。
モスリムやキリスト教徒も火葬をきらう。
日本人はやさしいといわれて 人格的な文化衝突はおきていない。
だが、火葬と土葬という風習上の文化衝突は なかなか解消できない。
モスリムやキリスト教徒が火葬をうけいれられないのは イスラム教の創唱者のムハンマドもキリストも土葬だったからという。
埋葬場所についても 多神教の日本人が理解できないトラブルがおきている。
モスリムの埋葬場所とキリスト教徒の埋葬場所が近くにあると モスリムの人々が 異教徒と同じ場所に埋葬されることには耐えられない。
キリスト教徒の墓地を他に移せといってくる。
日本人には異教徒という観念はないが 西洋では 十字軍の昔から イスラム教徒とキリスト教徒が争ってきた。
現在、日本で イスラム教とキリスト教の宗教戦争がおきているのである。
国民健康保険でも民族的なトラブルがおきている。
健康保険は一年住んでいたら資格をもらえる。
健康保険料を払うのは日本人にとってあたりまえである。
ところが外国人労働者は 病院にかかっていないのになぜおカネを払うのかといって 支払いを拒否する。
国民保険は2年間払わなくても使える。
その場合、国民保険の医療費は 日本人が払ってきた積み立てから支払われる。
国民健康保険は 外国人労働者と その家族にも適用される。
母国にいる家族を呼んで 家族の日本の健康保険で治療をうけさせ、治ったらじぶんの国に帰るということもおこなわれている。
移民問題にからめて 健康保険問題は 今後、政府が真剣にとりくまなければならない問題だろう。
現在250万人ほどの外国人労働者がいるが、将来は300〜350万人にふえてゆくだろう。
法律で 外国人労働者の家族を呼んでもよいときめたが、これは移民である。
ならば 政府は 移民法などの新しい制度をつくって これに対応しなければならない。
200万人の外国人労働者をかかえる韓国は真剣に移民法を考えている。
一連の文化衝突をみて 日本も移民法を考える時期に来ているかなと思うのである。
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2024年06月15日
山本峯章チャンネル 苦言直言第28回
●ヨーロッパの極右は権力をもとめる政治勢力〜日本の右翼は国体=天皇の権威をまもる文化的存在
ヨーロッパでは 極右が政権にくわわっている。日本では 考えられないことである。イタリアで極右のメロニーが首相になったとき 政権がこんなに長つづきして 全ヨーロッパに大きな影響力をもつと思わなかった。
日本の右翼をひきあいにして 右翼が国会議員になれるのか。右翼が首相になれるのかと 大方の日本人は首をひねる。
ヨーロッパの右翼や左翼は フランス革命のあと 議会の右側に王政派が議会の左側に 革命派が陣取ったことに由来する。
ヨーロッパでは 右翼も左翼も はじめから政治的存在で、右翼が選挙にでて 当選して 議員になっている。
日本の新聞は 右翼が当選した 議員になったと 驚いて報じる。
右翼と聞いて 日本人は ヒトラーやムッソリーニら 独裁者を連想するのである。
ところが ヨーロッパの右翼は はじめから政治的存在で、保守派が右翼 改革派が左翼というのは 政治的ポジションだったのである。
日本の右翼はどうなのか。西郷隆盛が右翼の祖であるとか、楠木正成が右翼のはじまりであるといわれるが、それも一つの認識であろう。
大正デモクラシーとりわけロシア革命以後、日本に 自由平等という概念が入ってきて 右翼や左翼という政治的な対立が生じた。
日本の右翼は 革命の対立概念で 政治思想ではなかった。
右翼は政治結社を名乗っているが 選挙に出て 議員になって 議会で政策を議論する政治家になろうというではない。
鎌倉時代の昔から 日本の政治は 権威と権力 国体と政体の二つに分かれていた。権威が天皇 権力が幕府の二元論である。現在も 総理大臣も 皇居で天皇の認証をうけなければ その地位につけない。
権力には権威が必要なのである。権力は 本来 野蛮なものである。その権力を国家国民のために使ってくださいという天皇の願いが権威の源泉である。
権威をあたえられて 権力は正統性をおびる。
その二元論の構造をまもろうとするのが日本の右翼である。
政体のお先棒を担ぐ存在ではなく 歴史や伝統、文化をからできあがっている国のかたちをもろうとする。
国体の中心は天皇である。右翼は その国体をまもる思想家である。
右翼は国体思想の防人であって 政治運動家ではない。
したがって、右翼運動をやって 政治家になろうという発想はない。
権力をもとめるヨーロッパの極右は 政体に組みこまれた存在である。
日本の右翼は政治性をもっていない 自民党の飼い犬でも番犬でもない。
憲法は政治の軌範で 皇室典範は歴史伝統、文化の集積である。
春には天皇が田植えをして 収穫祭の秋には 皇居でも祭祀がおこなわれる。
天皇は国民と一体になった存在なのである。
日本の右翼は 歴史伝統、文化の集積である国体=天皇をまもる防人である。
右翼には 議員活動をするために選挙にうってでるという歴史も経験もない。
日本の右翼は 民主主義が興ったヨーロッパの極右とは異なった存在だったのである。
ヨーロッパの極右は政治性をもっているが、日本の右翼は政治性をもたない。
それでは 右翼の存在価値はなにか。
日本の伝統文化 国体をまもる防人にして 国体思想をうけつぐ思想家なのである。
下記のURLをクリックすると本ブログのYOUTUBE版(山本峯章チャンネル28)へ移動します
https://www.youtube.com/watch?v=Im6ElldcZi8
ヨーロッパでは 極右が政権にくわわっている。日本では 考えられないことである。イタリアで極右のメロニーが首相になったとき 政権がこんなに長つづきして 全ヨーロッパに大きな影響力をもつと思わなかった。
日本の右翼をひきあいにして 右翼が国会議員になれるのか。右翼が首相になれるのかと 大方の日本人は首をひねる。
ヨーロッパの右翼や左翼は フランス革命のあと 議会の右側に王政派が議会の左側に 革命派が陣取ったことに由来する。
ヨーロッパでは 右翼も左翼も はじめから政治的存在で、右翼が選挙にでて 当選して 議員になっている。
日本の新聞は 右翼が当選した 議員になったと 驚いて報じる。
右翼と聞いて 日本人は ヒトラーやムッソリーニら 独裁者を連想するのである。
ところが ヨーロッパの右翼は はじめから政治的存在で、保守派が右翼 改革派が左翼というのは 政治的ポジションだったのである。
日本の右翼はどうなのか。西郷隆盛が右翼の祖であるとか、楠木正成が右翼のはじまりであるといわれるが、それも一つの認識であろう。
大正デモクラシーとりわけロシア革命以後、日本に 自由平等という概念が入ってきて 右翼や左翼という政治的な対立が生じた。
日本の右翼は 革命の対立概念で 政治思想ではなかった。
右翼は政治結社を名乗っているが 選挙に出て 議員になって 議会で政策を議論する政治家になろうというではない。
鎌倉時代の昔から 日本の政治は 権威と権力 国体と政体の二つに分かれていた。権威が天皇 権力が幕府の二元論である。現在も 総理大臣も 皇居で天皇の認証をうけなければ その地位につけない。
権力には権威が必要なのである。権力は 本来 野蛮なものである。その権力を国家国民のために使ってくださいという天皇の願いが権威の源泉である。
権威をあたえられて 権力は正統性をおびる。
その二元論の構造をまもろうとするのが日本の右翼である。
政体のお先棒を担ぐ存在ではなく 歴史や伝統、文化をからできあがっている国のかたちをもろうとする。
国体の中心は天皇である。右翼は その国体をまもる思想家である。
右翼は国体思想の防人であって 政治運動家ではない。
したがって、右翼運動をやって 政治家になろうという発想はない。
権力をもとめるヨーロッパの極右は 政体に組みこまれた存在である。
日本の右翼は政治性をもっていない 自民党の飼い犬でも番犬でもない。
憲法は政治の軌範で 皇室典範は歴史伝統、文化の集積である。
春には天皇が田植えをして 収穫祭の秋には 皇居でも祭祀がおこなわれる。
天皇は国民と一体になった存在なのである。
日本の右翼は 歴史伝統、文化の集積である国体=天皇をまもる防人である。
右翼には 議員活動をするために選挙にうってでるという歴史も経験もない。
日本の右翼は 民主主義が興ったヨーロッパの極右とは異なった存在だったのである。
ヨーロッパの極右は政治性をもっているが、日本の右翼は政治性をもたない。
それでは 右翼の存在価値はなにか。
日本の伝統文化 国体をまもる防人にして 国体思想をうけつぐ思想家なのである。
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2024年06月09日
山本峯章チャンネル 苦言直言第27回
●護憲派と反伝統派に牛耳られてきた自民党に 自衛隊条項をもりこんだ憲法改正と 養子条項をもりこんだ皇室典範の改正ができるか?
昭和30年、自由党と日本民主党が合同して 自由民主党が結成された。
革新として 社会党と共産党が立って 日本の政治は3党体制となった。
自由民主党が保守政党であることは 日本人のだれもがみとめている。
掲げてきた政策も 日米安保や憲法改正などの政治面のほか 国体護持などの文化面でも保守色が鮮明だった。
最近、会った自民党の議員が「わたしは中道保守です」と胸を張った。
中道保守とはいかなる保守なのであろうか?
自民党は右派から左派まであって これまで それをプラス要因としてきた。
右派が批判を浴びると左派がとって代わり、左派が支持を失うと右派が交代するという二枚腰で 政権を維持しづけてきたのである。
政策的に幅の広い政党という特徴が 自民党のウリだったのである。
だが いまは そんなつかみどころのない政党は支持されない。
自民党の中堅代議士が「わたしは中道保守です」といっているようでは われわれが望んできた憲法改正や皇室典範の刷新という保守政治は期待できない。
自民党の生え抜きの党員で 保守論客と思われてきたひとが 保守人らしからぬ発言をくりかえしても 自民党のなかでこれを批判する声があがってこない。
自民党の左派といえば宏池会で、経済派の池田勇人 吉田茂の系統である。
この宏池会を率いてきた古賀誠は 自民党の幹事長までやった政治家である。
古賀は雑誌インタビューに応えて「(国会議員の)バッジをはじめてつけとき感動した。このバッジにかけて憲法9条をまもろうと思った」とのべている。
記事を読んで このひとはなにをいっているのかと驚いた。
議員になったときそう思ったのであれば 憲法改正を党是とする自民党ではなく 護憲派の社会党から立候補するべきであった。
わたしは古賀の言動から 保守政治家らしからぬものをかんじていた。
自民党は改憲派の政党 新憲法制定は30年の保守合同以来の党是で 現在もかわっていない
その自民党の幹事長までやった古賀が 党是に反することをいって 党内からこれをとがめる声が聞こえてこない。
改憲派の自民党の公認をうけて国会議員になって憲法9条をまもらなければならないというのは不誠実のきわみであろう。
その古賀が党の幹事長の地位に就くという 自民党はじつに不可解な政党である。
幹事長経験者の二階俊博も保守政治家として失格である。
二階俊博は志帥会の5代目会長をつとめた。初代会長だった村上正邦先生とわたしは仲がよかった
志帥会をひきついだのが わたしも尊敬している伊吹文明で その次が亀井静香 さらにその次が二階俊博だった。
志帥会のメンバーとは 村上先生との関係もあって 懇意にさせてもらった。
村上正邦は 親分の中曽根康弘とともに自民党の右派と呼ばれた。
村上は 憲法と皇室典範の改正に熱心で そもそも 志帥会は 後ろ盾だった中曽根の思想的影響をうけた右派的な派閥だった。
その二階が天皇問題について 志帥会の意思とも自民党との党是とも反する意見をふりまいている。
皇統の男系男子、婿養子問題をかかえる皇室典範の改正は急を要する。
自民党の幹事長を5年もやった二階が 皇統は女系でいいという。
二階は 女性天皇と女系天皇の区別がつかないのであろうか。
二階の女系天皇は 誤認ではなく 確信的な国体観である。
女系天皇は 日本の伝統文化を断ち切ることで 文化革命である。
政治の基本にあるのが憲法なら 文化や伝統の基本にあるのが皇室典範である。
自由民主党は伝統をまもるべき保守党である。皇統の男系男子をまもる皇室典範の改正に挙党体制であたるべきだろう。
その自民党の大幹部である二階俊博が公然と女系天皇論をぶちあげる。
自民党右派は なぜ 二階さんにたいして それはおかしいとクレームをつけないのか。
なぜ党内で 党是に反する二階の女系天皇論にたいして 議論がわかないのか。
岸田首相は 任期内に憲法改正と皇室典範の見直しをやると公言した。
残念ながら 二階さん的な思想がとおるような政党に なにも期待できない。
憲法改正も 憲法9条に 自衛隊条項がもりこまれない可能性が大きい。
古賀の「憲法9条をまもる」という主張は 共産党のものである。
だが、自民党から古賀の護憲論にたいする反対論がでてこなかった。
自衛隊を除外すれば 憲法学者や護憲派が 勢いづいて 自衛隊は憲法違反といい立てるろう。
われわれは9条1の「戦争の放棄」の精神は尊重しつつ 9条2の「陸海空軍を保持しない、国の交戦権をみとめない」を改正すべく運動をすすめてきた。
「9条2」を変えなければなんのための憲法改正か。
教育や環境 医療など変えなくてはならない問題が少なくない。
だが、憲法は、施行以来、一か所も変えられていない。
戦後80年 保守政党を名乗りながら 自民党はいったいなにをやってきたのか。
わたしは 昭和30年来、自民党を支持してきたが、最近、その情熱が失せかけている。
下記のURLをクリックすると本ブログのYOUTUBE版(山本峯章チャンネル27)へ移動します
https://www.youtube.com/watch?v=ubF_GJ2X3Uw
昭和30年、自由党と日本民主党が合同して 自由民主党が結成された。
革新として 社会党と共産党が立って 日本の政治は3党体制となった。
自由民主党が保守政党であることは 日本人のだれもがみとめている。
掲げてきた政策も 日米安保や憲法改正などの政治面のほか 国体護持などの文化面でも保守色が鮮明だった。
最近、会った自民党の議員が「わたしは中道保守です」と胸を張った。
中道保守とはいかなる保守なのであろうか?
自民党は右派から左派まであって これまで それをプラス要因としてきた。
右派が批判を浴びると左派がとって代わり、左派が支持を失うと右派が交代するという二枚腰で 政権を維持しづけてきたのである。
政策的に幅の広い政党という特徴が 自民党のウリだったのである。
だが いまは そんなつかみどころのない政党は支持されない。
自民党の中堅代議士が「わたしは中道保守です」といっているようでは われわれが望んできた憲法改正や皇室典範の刷新という保守政治は期待できない。
自民党の生え抜きの党員で 保守論客と思われてきたひとが 保守人らしからぬ発言をくりかえしても 自民党のなかでこれを批判する声があがってこない。
自民党の左派といえば宏池会で、経済派の池田勇人 吉田茂の系統である。
この宏池会を率いてきた古賀誠は 自民党の幹事長までやった政治家である。
古賀は雑誌インタビューに応えて「(国会議員の)バッジをはじめてつけとき感動した。このバッジにかけて憲法9条をまもろうと思った」とのべている。
記事を読んで このひとはなにをいっているのかと驚いた。
議員になったときそう思ったのであれば 憲法改正を党是とする自民党ではなく 護憲派の社会党から立候補するべきであった。
わたしは古賀の言動から 保守政治家らしからぬものをかんじていた。
自民党は改憲派の政党 新憲法制定は30年の保守合同以来の党是で 現在もかわっていない
その自民党の幹事長までやった古賀が 党是に反することをいって 党内からこれをとがめる声が聞こえてこない。
改憲派の自民党の公認をうけて国会議員になって憲法9条をまもらなければならないというのは不誠実のきわみであろう。
その古賀が党の幹事長の地位に就くという 自民党はじつに不可解な政党である。
幹事長経験者の二階俊博も保守政治家として失格である。
二階俊博は志帥会の5代目会長をつとめた。初代会長だった村上正邦先生とわたしは仲がよかった
志帥会をひきついだのが わたしも尊敬している伊吹文明で その次が亀井静香 さらにその次が二階俊博だった。
志帥会のメンバーとは 村上先生との関係もあって 懇意にさせてもらった。
村上正邦は 親分の中曽根康弘とともに自民党の右派と呼ばれた。
村上は 憲法と皇室典範の改正に熱心で そもそも 志帥会は 後ろ盾だった中曽根の思想的影響をうけた右派的な派閥だった。
その二階が天皇問題について 志帥会の意思とも自民党との党是とも反する意見をふりまいている。
皇統の男系男子、婿養子問題をかかえる皇室典範の改正は急を要する。
自民党の幹事長を5年もやった二階が 皇統は女系でいいという。
二階は 女性天皇と女系天皇の区別がつかないのであろうか。
二階の女系天皇は 誤認ではなく 確信的な国体観である。
女系天皇は 日本の伝統文化を断ち切ることで 文化革命である。
政治の基本にあるのが憲法なら 文化や伝統の基本にあるのが皇室典範である。
自由民主党は伝統をまもるべき保守党である。皇統の男系男子をまもる皇室典範の改正に挙党体制であたるべきだろう。
その自民党の大幹部である二階俊博が公然と女系天皇論をぶちあげる。
自民党右派は なぜ 二階さんにたいして それはおかしいとクレームをつけないのか。
なぜ党内で 党是に反する二階の女系天皇論にたいして 議論がわかないのか。
岸田首相は 任期内に憲法改正と皇室典範の見直しをやると公言した。
残念ながら 二階さん的な思想がとおるような政党に なにも期待できない。
憲法改正も 憲法9条に 自衛隊条項がもりこまれない可能性が大きい。
古賀の「憲法9条をまもる」という主張は 共産党のものである。
だが、自民党から古賀の護憲論にたいする反対論がでてこなかった。
自衛隊を除外すれば 憲法学者や護憲派が 勢いづいて 自衛隊は憲法違反といい立てるろう。
われわれは9条1の「戦争の放棄」の精神は尊重しつつ 9条2の「陸海空軍を保持しない、国の交戦権をみとめない」を改正すべく運動をすすめてきた。
「9条2」を変えなければなんのための憲法改正か。
教育や環境 医療など変えなくてはならない問題が少なくない。
だが、憲法は、施行以来、一か所も変えられていない。
戦後80年 保守政党を名乗りながら 自民党はいったいなにをやってきたのか。
わたしは 昭和30年来、自民党を支持してきたが、最近、その情熱が失せかけている。
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2024年06月02日
山本峯章チャンネル 苦言直言第26回
●憲法と安保条約 日米地位協定の三位一体からできている日本の国防体制
日本の外交にとって 日米関係は大きなテーマである。とりわけ トランプが大統領になった場合、アメリカがどんな要求をつきつけてくるか注目される。
識者は日米地位協定の改正を主張する。
だが、日米地位協定は 安保条約に組み込まれている。
したがって 安保条約から切り離して議論したところで 意味がない。
石原慎太郎は 横田空域をテーマに しばしば 日米地位協定に言及した。
当時、石原さんの『NOと言える日本』が空前の大ヒットとなった。
これにたいしてわたしは『「NOと言える日本」への反論』を書いて批判した。
戦後から吉田茂の「対米従属」という甘えの構造にどっぷり浸って どうして「NOと言える日本」などといえるのか。
当時、防衛費は1パーセント、いまは2パーセントで ようやく 国際社会からみとめられるようになった。
他国から攻められたらどうするかというアンケートにたいして たたかうと応えたのは 日本では わずか13パーセントだった。ほかの国は 軒並み70〜80パーセントで、日本は アンケート参加国のなかで最下位だった。
日本で13パーセントしか じぶんの国をまもろうとしないのは 憲法9条で 軍事力をもつことを禁止しているからで 日本人は たたかわなくても平和はまもられると思っている。
その絶対平和主義の日本に アメリカは 7つの基地をもっている。
基地内には管理権や裁判権がおよばない。基地内でなにがおきているのかわからない。米軍基地は 治外法権で アメリカ領土だからである。
アメリカのエラい人は 羽田や成田ではなく 横田飛行場に降り立つ。
主権国家として これは 恥ずべきことである。
横田飛行場について 日本人が知らないことが 案外 多い。
横田空域も 新潟県から東京西部、伊豆半島、長野県まで広がっている。
現在、この空域は 米軍が管制業務をおこなっている。
占領状態の体制が いまもなお 残っているのである。
だが、日本人は なにも言わない。なかでもひどいのは 外務省の役人で 横田空域が 日本の防衛に役立っているという。
中国も 弾道が横田空域を通過する地域に ミサイルをむけることはできない。
横田空域を侵犯すれば アメリカにケンカを売ったことになるからというのである。
理屈はそうでも、他人のフンドシで相撲をとるとかこのことで 情けない話である。
戦後、80年 日本人は いったいなにを考えてきたのか。
大学教授ら日本の識者は さかんに イタリアやドイツを見習えという。
イタリアもドイツも敗戦国家で 日本と同じように 敗戦国憲法を押しつけられた。イタリアやドイツにもアメリカの基地があるが 管理権や裁判権は自国でもっている。
米軍基地に自国の法律を運用して 基地内に自由に立ち入り検査ができるほか イタリアでは地方自治法まで適用している。
イタリアやドイツを見習えというというが かれらは 自国の主権をひろげる努力を重ねてきた。
イタリアは憲法を15回 ドイツは憲法を67回改訂している。
そういう努力をかさねてかれらは 自国の主権を確立してきた。
わが国はそういう努力をしてきたろうか。
吉田茂は 戦後 いいじゃないかタダで護ってくれるというのだがからこんな安い話はないといって 対米依存体質をつくりあげた。
それが50年安保条約で 岸が60安保で これを日本に有利に改正させた。
だが、現在の安保も アメリカが日本を護る義務はあっても 日本にはアメリカを護る義務はない。
安倍の安保法制によって 片務性は部分的に解消されたが 安保条約に 日本がアメリカを護るという義務は謳われていない。
日本は これまで 日米安保の片務性を変える努力をしてこなかった。
そして いまだに 自衛隊を国軍としてみとめていない。
日本は 世界の10位以内にはいる軍事力をもっている。
国際法が自衛権をみとめているからである。
自衛隊に存在根拠を どの国にも自衛権があるとみとめた国連憲章51条に依拠して はたして主権国家といえるだろうか。
日本は 国際法に反する憲法9条を 平和主義だといってありがたがっている。
識者は 日米地位協定を改正すべきという。
だが、それより先に 日米地位協定を変えてもいいような体制をつくってゆく方が先ではないか。
ようやく軍事予算が2パーセントになって 敵基地攻撃能力をもつミサイルをもって 日本が一人前の国家になろうとしている。
憲法と日米地位協定、日米安保条約は 三位一体である。
憲法を変える勇気をもつこと それがなければ 日本は なにもかわらない。
下記のURLをクリックすると本ブログのYOUTUBE版(山本峯章チャンネル26)へ移動します
https://www.youtube.com/watch?v=eOhOhG7j1xE
日本の外交にとって 日米関係は大きなテーマである。とりわけ トランプが大統領になった場合、アメリカがどんな要求をつきつけてくるか注目される。
識者は日米地位協定の改正を主張する。
だが、日米地位協定は 安保条約に組み込まれている。
したがって 安保条約から切り離して議論したところで 意味がない。
石原慎太郎は 横田空域をテーマに しばしば 日米地位協定に言及した。
当時、石原さんの『NOと言える日本』が空前の大ヒットとなった。
これにたいしてわたしは『「NOと言える日本」への反論』を書いて批判した。
戦後から吉田茂の「対米従属」という甘えの構造にどっぷり浸って どうして「NOと言える日本」などといえるのか。
当時、防衛費は1パーセント、いまは2パーセントで ようやく 国際社会からみとめられるようになった。
他国から攻められたらどうするかというアンケートにたいして たたかうと応えたのは 日本では わずか13パーセントだった。ほかの国は 軒並み70〜80パーセントで、日本は アンケート参加国のなかで最下位だった。
日本で13パーセントしか じぶんの国をまもろうとしないのは 憲法9条で 軍事力をもつことを禁止しているからで 日本人は たたかわなくても平和はまもられると思っている。
その絶対平和主義の日本に アメリカは 7つの基地をもっている。
基地内には管理権や裁判権がおよばない。基地内でなにがおきているのかわからない。米軍基地は 治外法権で アメリカ領土だからである。
アメリカのエラい人は 羽田や成田ではなく 横田飛行場に降り立つ。
主権国家として これは 恥ずべきことである。
横田飛行場について 日本人が知らないことが 案外 多い。
横田空域も 新潟県から東京西部、伊豆半島、長野県まで広がっている。
現在、この空域は 米軍が管制業務をおこなっている。
占領状態の体制が いまもなお 残っているのである。
だが、日本人は なにも言わない。なかでもひどいのは 外務省の役人で 横田空域が 日本の防衛に役立っているという。
中国も 弾道が横田空域を通過する地域に ミサイルをむけることはできない。
横田空域を侵犯すれば アメリカにケンカを売ったことになるからというのである。
理屈はそうでも、他人のフンドシで相撲をとるとかこのことで 情けない話である。
戦後、80年 日本人は いったいなにを考えてきたのか。
大学教授ら日本の識者は さかんに イタリアやドイツを見習えという。
イタリアもドイツも敗戦国家で 日本と同じように 敗戦国憲法を押しつけられた。イタリアやドイツにもアメリカの基地があるが 管理権や裁判権は自国でもっている。
米軍基地に自国の法律を運用して 基地内に自由に立ち入り検査ができるほか イタリアでは地方自治法まで適用している。
イタリアやドイツを見習えというというが かれらは 自国の主権をひろげる努力を重ねてきた。
イタリアは憲法を15回 ドイツは憲法を67回改訂している。
そういう努力をかさねてかれらは 自国の主権を確立してきた。
わが国はそういう努力をしてきたろうか。
吉田茂は 戦後 いいじゃないかタダで護ってくれるというのだがからこんな安い話はないといって 対米依存体質をつくりあげた。
それが50年安保条約で 岸が60安保で これを日本に有利に改正させた。
だが、現在の安保も アメリカが日本を護る義務はあっても 日本にはアメリカを護る義務はない。
安倍の安保法制によって 片務性は部分的に解消されたが 安保条約に 日本がアメリカを護るという義務は謳われていない。
日本は これまで 日米安保の片務性を変える努力をしてこなかった。
そして いまだに 自衛隊を国軍としてみとめていない。
日本は 世界の10位以内にはいる軍事力をもっている。
国際法が自衛権をみとめているからである。
自衛隊に存在根拠を どの国にも自衛権があるとみとめた国連憲章51条に依拠して はたして主権国家といえるだろうか。
日本は 国際法に反する憲法9条を 平和主義だといってありがたがっている。
識者は 日米地位協定を改正すべきという。
だが、それより先に 日米地位協定を変えてもいいような体制をつくってゆく方が先ではないか。
ようやく軍事予算が2パーセントになって 敵基地攻撃能力をもつミサイルをもって 日本が一人前の国家になろうとしている。
憲法と日米地位協定、日米安保条約は 三位一体である。
憲法を変える勇気をもつこと それがなければ 日本は なにもかわらない。
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2024年05月26日
山本峯章チャンネル 苦言直言第25回
●韓国総選挙で反日を叫ぶ野党が大勝、日韓融和をめざすユン大統領の与党が大敗
韓国の総選挙で、革新系の野党が過半数の議席を獲得、一方、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領をささえる保守系で親日的な与党は大敗した。
大統領任期の3年間 尹政権は 相当に苦労することになるだろう。
最近、韓国の議員らが竹島に上陸するなど、尹政権に対日政権の変更を迫るうごきが目立っていた。
今回の選挙の結果は、反日を叫ぶと選挙に勝つという韓国の選挙事情がもろにでた結果といえよう。
だが、ユン大統領は 歴史の感情論にうごかされるような人物ではない。
国家理性をもって 国家の利益をみすえることができる政治家だ。
かつて、韓国には、権力のために国益を捨てる大統領が存在した。
親日的な政策をとってきた李明博(イ・ミョンバク)大統領が人気取りのために 竹島に上陸して国民の喝采を浴びたのである。
韓国はそういうことが平気でできる国である。
だが ユン政権にその懸念はない。
概して、韓国人は 歴史にたいして 感情的になりやすい。
大事なのは 歴史の感情論ではなく 現在と未来にたいする理性であろう。
歴史というものは 強者がつくるもので 弱者はつねに悪者にされる。
げんに戦争に負けた日本は ずっと悪者にされつづけてきた。
歴史になかに閉じこもって 感情論に走るのは賢明ではない。
中国が台湾を攻めたら 北朝鮮は韓国を攻めると断言する識者がいる。
北朝鮮が韓国を攻めるということは 朝鮮半島で戦争がはじまるということである。
そうなれば わが国が 多大な影響をうけることになる。
1950年の朝鮮戦争では 兵器も戦略も未熟で 日本に届くミサイルもなかった
現在 北朝鮮はミサイル大国で 頻繁にミサイル試射をおこなっている。
朝鮮半島で戦争がはじまれば 北朝鮮軍と韓国軍、駐韓米軍(韓国国連軍)がたたかうことになる。
日本にある7つの米軍基地には 国連軍の施設がおかれている。
げんに 7つの米軍基地には 日本の国旗とアメリカの国旗、国連旗の3つが掲げられている。
朝鮮半島で戦争がおきれば 日本は 北朝鮮のミサイルの危機にさらされる。
日本は 韓国と 軍事的な同盟関係をむすんでいるわけでない。
だが、日本は 北朝鮮と韓国、国連軍の戦争にまきこまれずにいない。
朝鮮半島で戦争がはじまれば 日本の7つの米軍基地から 韓国国連軍が出撃することになるからである。
国連軍の支援組織も日本に本部をおいている。
そうなれば 日本は 第二次朝鮮戦争の当事国になってしまうのである。
韓国が 日本をきらいとやら関係がないとやらといったところで 戦争になれば 両国は 友軍としてともにたたかう運命共同体的な関係になる。
韓国人は はたして そのことをわかっているのだろうか。
もっとも、韓国人のすべてが日本をきらっているわけではない。
現在、政権をにぎっている韓国人は、韓国の利益のためには日本とどうつきあうべきかという国家理性をわきまえている。
だが、残りの約半数は、北朝鮮とかわらないレベルの低さで、感情論だけでうごいている。
朝鮮半島で動乱が生じても かつての朝鮮戦争のように 日本は 経済的利益だけをむさぼるというわけにはいかない。
日本の7つの米軍基地は 韓国国連軍の基地でもあって 朝鮮半島有事のときには その基地から国連軍が戦線へ出てゆく。
そのとき 北朝鮮のミサイルが 日本を標的にすることは 十分に考えられる。
日本に米軍の基地が7つもあって そこから 国連軍が前線にでてゆくからである。
そのとき 日本は 戦争の当事者となるのである。
韓国が同盟国となる日本を敵視する根拠はどこにもないのである
ところが、韓国は 日本に負けまいとして 軍事力を強化している。
韓国の野党や反日勢力が日本に敵対心をもつのは敵と味方≠フ区別がつかないからで、戦争がおきれば 日韓ともに運命共同体のなかにひきずりこまれていく。
ユン政権は そのことを理解して 日本と融和政策をとっている。
日本政府は そのユン政権を支援してゆかねばならない。
そして 今後3年間のユン政権と ユン政権をひきつぐであろう五年間の保守政権を師事してゆかねばならない。
日本の安全保障を考えたとき 朝鮮半島の安定が きわめて重要である。
明治時代から 朝鮮半島は ロシアや中国の脅威にさらされていた。
下関条約(日清戦争の講和条約)の第一条に 朝鮮民族を独立させることととある。
それで 李朝が終わって 大韓民国がうまれた。
その歴史的事実にしっかり目をむけるべきだ。
現在 韓国の反日勢力 野党がいま勢力をつよめている。
だが 対決ではなく 融和の姿勢をとったほうが 両国の利益につながる。
だが 韓国の反日勢力 野党にそんな気はさらさらない。
そうならば 現在のユン政権を応援して 野党に政権が移るのを防がねばならない。
日本の安全保障にとって 朝鮮半島の安定がどれほど大事なことか。
その意味からも、日本政府には、現在のユン政権をしっかりささえてもらいたい。
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https://www.youtube.com/watch?v=oXwmHzR7I5k&ab_channel
韓国の総選挙で、革新系の野党が過半数の議席を獲得、一方、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領をささえる保守系で親日的な与党は大敗した。
大統領任期の3年間 尹政権は 相当に苦労することになるだろう。
最近、韓国の議員らが竹島に上陸するなど、尹政権に対日政権の変更を迫るうごきが目立っていた。
今回の選挙の結果は、反日を叫ぶと選挙に勝つという韓国の選挙事情がもろにでた結果といえよう。
だが、ユン大統領は 歴史の感情論にうごかされるような人物ではない。
国家理性をもって 国家の利益をみすえることができる政治家だ。
かつて、韓国には、権力のために国益を捨てる大統領が存在した。
親日的な政策をとってきた李明博(イ・ミョンバク)大統領が人気取りのために 竹島に上陸して国民の喝采を浴びたのである。
韓国はそういうことが平気でできる国である。
だが ユン政権にその懸念はない。
概して、韓国人は 歴史にたいして 感情的になりやすい。
大事なのは 歴史の感情論ではなく 現在と未来にたいする理性であろう。
歴史というものは 強者がつくるもので 弱者はつねに悪者にされる。
げんに戦争に負けた日本は ずっと悪者にされつづけてきた。
歴史になかに閉じこもって 感情論に走るのは賢明ではない。
中国が台湾を攻めたら 北朝鮮は韓国を攻めると断言する識者がいる。
北朝鮮が韓国を攻めるということは 朝鮮半島で戦争がはじまるということである。
そうなれば わが国が 多大な影響をうけることになる。
1950年の朝鮮戦争では 兵器も戦略も未熟で 日本に届くミサイルもなかった
現在 北朝鮮はミサイル大国で 頻繁にミサイル試射をおこなっている。
朝鮮半島で戦争がはじまれば 北朝鮮軍と韓国軍、駐韓米軍(韓国国連軍)がたたかうことになる。
日本にある7つの米軍基地には 国連軍の施設がおかれている。
げんに 7つの米軍基地には 日本の国旗とアメリカの国旗、国連旗の3つが掲げられている。
朝鮮半島で戦争がおきれば 日本は 北朝鮮のミサイルの危機にさらされる。
日本は 韓国と 軍事的な同盟関係をむすんでいるわけでない。
だが、日本は 北朝鮮と韓国、国連軍の戦争にまきこまれずにいない。
朝鮮半島で戦争がはじまれば 日本の7つの米軍基地から 韓国国連軍が出撃することになるからである。
国連軍の支援組織も日本に本部をおいている。
そうなれば 日本は 第二次朝鮮戦争の当事国になってしまうのである。
韓国が 日本をきらいとやら関係がないとやらといったところで 戦争になれば 両国は 友軍としてともにたたかう運命共同体的な関係になる。
韓国人は はたして そのことをわかっているのだろうか。
もっとも、韓国人のすべてが日本をきらっているわけではない。
現在、政権をにぎっている韓国人は、韓国の利益のためには日本とどうつきあうべきかという国家理性をわきまえている。
だが、残りの約半数は、北朝鮮とかわらないレベルの低さで、感情論だけでうごいている。
朝鮮半島で動乱が生じても かつての朝鮮戦争のように 日本は 経済的利益だけをむさぼるというわけにはいかない。
日本の7つの米軍基地は 韓国国連軍の基地でもあって 朝鮮半島有事のときには その基地から国連軍が戦線へ出てゆく。
そのとき 北朝鮮のミサイルが 日本を標的にすることは 十分に考えられる。
日本に米軍の基地が7つもあって そこから 国連軍が前線にでてゆくからである。
そのとき 日本は 戦争の当事者となるのである。
韓国が同盟国となる日本を敵視する根拠はどこにもないのである
ところが、韓国は 日本に負けまいとして 軍事力を強化している。
韓国の野党や反日勢力が日本に敵対心をもつのは敵と味方≠フ区別がつかないからで、戦争がおきれば 日韓ともに運命共同体のなかにひきずりこまれていく。
ユン政権は そのことを理解して 日本と融和政策をとっている。
日本政府は そのユン政権を支援してゆかねばならない。
そして 今後3年間のユン政権と ユン政権をひきつぐであろう五年間の保守政権を師事してゆかねばならない。
日本の安全保障を考えたとき 朝鮮半島の安定が きわめて重要である。
明治時代から 朝鮮半島は ロシアや中国の脅威にさらされていた。
下関条約(日清戦争の講和条約)の第一条に 朝鮮民族を独立させることととある。
それで 李朝が終わって 大韓民国がうまれた。
その歴史的事実にしっかり目をむけるべきだ。
現在 韓国の反日勢力 野党がいま勢力をつよめている。
だが 対決ではなく 融和の姿勢をとったほうが 両国の利益につながる。
だが 韓国の反日勢力 野党にそんな気はさらさらない。
そうならば 現在のユン政権を応援して 野党に政権が移るのを防がねばならない。
日本の安全保障にとって 朝鮮半島の安定がどれほど大事なことか。
その意味からも、日本政府には、現在のユン政権をしっかりささえてもらいたい。
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2024年05月19日
山本峯章チャンネル 苦言直言第24回
●アメリカのグローバルパートナーになる前に 日本は憲法を改正して 一人前の国家にならなければならない
訪米した岸田首相が アメリカ議会で 日本は アメリカのグローバルパートナーになるという アメリカにとって たいへん力強い演説をおこなった。
安全保障や外交の分野で アメリカと対等の立場に立とうとするなら 日本はまっさきに憲法を変えなければならない。
国連憲章51条でみとめられている個別的や集団的自衛権を、日本国憲法は禁止している。
わが国は、憲法ではなく、どんな国もじぶんの国をまもる権利をもっているという国際法にもとづいて 自衛権を行使しているのである。
そんな情けない国がアメリカのグローバルパートナーになれるだろうか?
グローバルパートナーということを口にしたからには そんな消極的な防衛思想は通用しない。
30年ほど前 イラクがクエートを攻めた中央戦争の折り 国連の有志軍が結成されて 日本にも自衛隊をだすように要求があった。
このとき、自民党の幹事長だった小沢一郎は 憲法がある以上 自衛隊はだせませんとこれを断わった。
そして 1兆5億円ものカネをだした。
だが 戦勝パーティに日本は招待されなかった。
わずか300人ほどの兵隊をだしたアジアの小さな国が招待されて 感謝状までもらっているにもかかわらずに、である。
岸田さんは これからは アメリカさんだけにはまかせません グローバルパートナーとして日本がバックアップしますと公言した。
それが本気だったのなら 日本は まっさきに憲法を改正しなければならない。
外交や防衛で グローバルパートナーになるといったからには 場合によっては 地球の裏側まで出ていかなければならないからだ。
その覚悟がなくて グローバルパートナーといったのなら無責任きわまりない。
安倍さんがきめた安保法案の範囲は いったいどこまでなのか。
この重大なテーマが 日本の国会では いちども討議されたことがない。
そして 連日 カネと政治の問題ばかりを議論してきた。
まったく情けなくなる。
もっと大事なものがたくさんあったはずだ。
安倍さんが第二次安倍内閣をつくる前 参院議員の自民党会長だった村上正邦先生と中曽根事務所の小島信夫さん そしてわたしの三人が安倍さんの激励会をおこなったことがあった。
いまのままでは自民党はダメになる 安倍さんもういちど総理をやりなさいとハッパをかけたのである。
このとき 安倍さんは 食事もとらず憲法改正論に熱弁をふるわれた。
その光景を目にして 安倍さんはやる気だなと われわれはおおいに期待した。
その一週間後 赤坂の料亭で 参院議員16人ほど集めて激励会がひらかれた。
このときも 安倍さんは とうとうと憲法改正論をくりひろげた。
憲法改正は 国会で 衆参議員3分の2以上、国民投票で過半数の賛成を必要とすると憲法で定められている。
それが だれもが知っている憲法改正の手続だが そのほかに 憲法72条に別の規定がある。
内閣総理大臣の職務のなかに 憲法改正の議案を国会に提出する権限があるのである。
安倍さんはこれを使うのかなとわたしは期待した。
だが 安倍さんはとうとう憲法72条を使わなかった
結局 きめたのは 国民投票権だけだった。
岸田首相が 首相の任期中に 憲法と皇室典範の改正の二つはぜひともやりたいと宣言して わたしはおおいに期待した。
だが なにもできなかった
日本の首相たるものがアメリカ議会で 日本はアメリカのグローバルパートナーになるといいながら その前提となる憲法改正もすすんでいない。
これでは グローバルパートナーどころか 国内の世論の統一もままならない。
憲法9条を改正しなければ 日本の国論は 国家の防衛を 憲法で定める派と国連憲章に頼る派に二分されたままである。
憲法学者は95%が 自衛隊は憲法違反だとして ゆずらない。
そんな状況のなかで 地球の裏側まで自衛隊を派遣するグローバルパートナーなど とうてい不可能である。
不可能ことを約束してはならない。
グローバルパートナーを口にするなら その前に 憲法を改正しなければならなかったはずだ。
憲法9条を改正して 日本の自衛隊が 名誉あるたたかいができる体制をつくるべきだった。
その体制をつくらなかったのは 政治家の怠慢というほかない。
アメリカのグローバルパートナーになるという前に 憲法を改正しなさいと 岸田首相にいいたい。
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https://www.youtube.com/watch?v=nM4-PZMQaaU
訪米した岸田首相が アメリカ議会で 日本は アメリカのグローバルパートナーになるという アメリカにとって たいへん力強い演説をおこなった。
安全保障や外交の分野で アメリカと対等の立場に立とうとするなら 日本はまっさきに憲法を変えなければならない。
国連憲章51条でみとめられている個別的や集団的自衛権を、日本国憲法は禁止している。
わが国は、憲法ではなく、どんな国もじぶんの国をまもる権利をもっているという国際法にもとづいて 自衛権を行使しているのである。
そんな情けない国がアメリカのグローバルパートナーになれるだろうか?
グローバルパートナーということを口にしたからには そんな消極的な防衛思想は通用しない。
30年ほど前 イラクがクエートを攻めた中央戦争の折り 国連の有志軍が結成されて 日本にも自衛隊をだすように要求があった。
このとき、自民党の幹事長だった小沢一郎は 憲法がある以上 自衛隊はだせませんとこれを断わった。
そして 1兆5億円ものカネをだした。
だが 戦勝パーティに日本は招待されなかった。
わずか300人ほどの兵隊をだしたアジアの小さな国が招待されて 感謝状までもらっているにもかかわらずに、である。
岸田さんは これからは アメリカさんだけにはまかせません グローバルパートナーとして日本がバックアップしますと公言した。
それが本気だったのなら 日本は まっさきに憲法を改正しなければならない。
外交や防衛で グローバルパートナーになるといったからには 場合によっては 地球の裏側まで出ていかなければならないからだ。
その覚悟がなくて グローバルパートナーといったのなら無責任きわまりない。
安倍さんがきめた安保法案の範囲は いったいどこまでなのか。
この重大なテーマが 日本の国会では いちども討議されたことがない。
そして 連日 カネと政治の問題ばかりを議論してきた。
まったく情けなくなる。
もっと大事なものがたくさんあったはずだ。
安倍さんが第二次安倍内閣をつくる前 参院議員の自民党会長だった村上正邦先生と中曽根事務所の小島信夫さん そしてわたしの三人が安倍さんの激励会をおこなったことがあった。
いまのままでは自民党はダメになる 安倍さんもういちど総理をやりなさいとハッパをかけたのである。
このとき 安倍さんは 食事もとらず憲法改正論に熱弁をふるわれた。
その光景を目にして 安倍さんはやる気だなと われわれはおおいに期待した。
その一週間後 赤坂の料亭で 参院議員16人ほど集めて激励会がひらかれた。
このときも 安倍さんは とうとうと憲法改正論をくりひろげた。
憲法改正は 国会で 衆参議員3分の2以上、国民投票で過半数の賛成を必要とすると憲法で定められている。
それが だれもが知っている憲法改正の手続だが そのほかに 憲法72条に別の規定がある。
内閣総理大臣の職務のなかに 憲法改正の議案を国会に提出する権限があるのである。
安倍さんはこれを使うのかなとわたしは期待した。
だが 安倍さんはとうとう憲法72条を使わなかった
結局 きめたのは 国民投票権だけだった。
岸田首相が 首相の任期中に 憲法と皇室典範の改正の二つはぜひともやりたいと宣言して わたしはおおいに期待した。
だが なにもできなかった
日本の首相たるものがアメリカ議会で 日本はアメリカのグローバルパートナーになるといいながら その前提となる憲法改正もすすんでいない。
これでは グローバルパートナーどころか 国内の世論の統一もままならない。
憲法9条を改正しなければ 日本の国論は 国家の防衛を 憲法で定める派と国連憲章に頼る派に二分されたままである。
憲法学者は95%が 自衛隊は憲法違反だとして ゆずらない。
そんな状況のなかで 地球の裏側まで自衛隊を派遣するグローバルパートナーなど とうてい不可能である。
不可能ことを約束してはならない。
グローバルパートナーを口にするなら その前に 憲法を改正しなければならなかったはずだ。
憲法9条を改正して 日本の自衛隊が 名誉あるたたかいができる体制をつくるべきだった。
その体制をつくらなかったのは 政治家の怠慢というほかない。
アメリカのグローバルパートナーになるという前に 憲法を改正しなさいと 岸田首相にいいたい。
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2024年05月12日
山本峯章チャンネル 苦言直言第23回
中国領土問題の歴史的経緯とスチムソンドクトリン(アメリカの干渉)
中国の辺縁に位置するチベットやモンゴル、ウイグルを中国の一部と思っているヒトがすくなくない。
だが、中国史において チベットや内モンゴル、ウイグルが中国の一部だった事実はない。
中国は 近世において 漢民族の明から満州族の清へ王朝が交替している。
清王朝300年を支配していたのは 漢民族ではなく 満州族だったのである。
明朝以前は 元が王朝を建てたが、これも万里の長城の外からやってきた侵略王朝だった。
清朝末期に満洲が建国された直後、アメリカが干渉してきた。
スチムソンという国務長官を歴任した反日的な政治家が 満洲は中国のものだと蒋介石をけしかけて 日本と戦争をさせようとしたのである。
「スチムソンドクトリン」と呼ばれるこの謀略が 満州事変や支那事変の原因となって 第二次世界大戦につながってゆく。
満洲が中国の領土というなら チベットやモンゴル、ウイグルなどの周辺国も中国領という理屈になる。
孫文の辛亥革命は 漢民族の中華民国が 満州族の満州をとりもどそうとしたくわだてで これに頭山満や内田良平、宮崎滔天ら日本の大陸浪人がくわわって 日本は 辛亥革命の基地となった観があった。
当時、アメリカはフィリピンやハワイ、グアム島のほかにはアジア太平洋に利権をもっていなかった。
アメリカは、日本が中国大陸に満州という大きな利権をもったことがゆるせなかった。
なんとしても日本を中国から叩きだしたい。
アメリカにたきつけられて蒋介石は 日本を敵にまわしたのである。
このとき アメリカは いかなる応援もすると軍事保障を請け負っている。
アメリカは 日本と蒋介石をたたかわせようといろいろと策を練った。
その結果、日本は 支那との戦争に突入するのである。
チベットやモンゴル、ウイグルなど周辺国が 中国のものだと主張しはじめたのは 蒋介石の時代(中華民国)になってからである。
満州族が清国という国家をつくったとき 版図(地図)のなかに周辺国がくみこまれていた。
現在の中国は それを土台にして 自国の領土としている。
清国は満州族が支配していた。
満州族と中華民族はちがう。
だが、中国は、それらの国の文化から歴史、伝統まで すべてを奪って その上に君臨している。
言語から宗教にいたるまで 中国化しようというのである。
チベットは仏教国家である。指導者のダライラマは インドのダラムサラに亡命政府を樹立(1958年)している。
内モンゴルも アメリカのニューヨークに亡命政府をもっている。
民族として歴史や文化、伝統を維持して 独立をめざしているのである。
中国の領土観は 清国からうけついだものである。
清国は 満州族がつくった国家で 漢民族の国家ではない。
蒋介石の親方 孫文が三民主義を謳って 辛亥革命を実現させた。
中国から満州族を追い出して 漢民族を復興させよう(滅満興漢)という運動で、辛亥革命によって 満州族が中国から放逐されて 後に満州国でつくる。
それまで、中国が周縁国を治めてきたというにはまったくのウソ。
全体主義 権威主義でなければ 超大国の中国を治めることはできない。
アメリカは ソ連と対決するため 中国を自由陣営にひきいれようとした。
中国も 92年のニクソン訪中に象徴される「米中融和路線」に転換した。
だが、失敗して 90年代 ふたたび 全体主義 威主義へと もどってゆく。
中国が民主主義国家になることは 以上の経過から ありえない。
だが、中国はなんとしてでも共産党でまもらなければならない。
自由民主主義になったら(中国は)崩壊する。
自由民主主義なら チベットやウイグル、内モンゴルにたいして抑圧的な政策をとれなくなるからである。
この3国の人口は 合計でも5%にみたないが 面積では40%にたっする。
中国人が化外地と呼んだ チベットやウイグル、内モンゴルなど万里に長城の外に広大な土地がひろがっている。
万里の長城の内側にある中華文明が 長城の外側の化外の文明に脅かされかねないのである。
げんに中国は、歴代、元や満という異民族に支配されてきた。
自由民主主義が採用されたら 中国は崩壊をすることになる。
独立運動がおこるからで 海外に亡命政府もおかれている。
アメリカはそういう現実をわかっていない。
アメリカがどう工作したところで 中国は民主主義にはならないのである。
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中国の辺縁に位置するチベットやモンゴル、ウイグルを中国の一部と思っているヒトがすくなくない。
だが、中国史において チベットや内モンゴル、ウイグルが中国の一部だった事実はない。
中国は 近世において 漢民族の明から満州族の清へ王朝が交替している。
清王朝300年を支配していたのは 漢民族ではなく 満州族だったのである。
明朝以前は 元が王朝を建てたが、これも万里の長城の外からやってきた侵略王朝だった。
清朝末期に満洲が建国された直後、アメリカが干渉してきた。
スチムソンという国務長官を歴任した反日的な政治家が 満洲は中国のものだと蒋介石をけしかけて 日本と戦争をさせようとしたのである。
「スチムソンドクトリン」と呼ばれるこの謀略が 満州事変や支那事変の原因となって 第二次世界大戦につながってゆく。
満洲が中国の領土というなら チベットやモンゴル、ウイグルなどの周辺国も中国領という理屈になる。
孫文の辛亥革命は 漢民族の中華民国が 満州族の満州をとりもどそうとしたくわだてで これに頭山満や内田良平、宮崎滔天ら日本の大陸浪人がくわわって 日本は 辛亥革命の基地となった観があった。
当時、アメリカはフィリピンやハワイ、グアム島のほかにはアジア太平洋に利権をもっていなかった。
アメリカは、日本が中国大陸に満州という大きな利権をもったことがゆるせなかった。
なんとしても日本を中国から叩きだしたい。
アメリカにたきつけられて蒋介石は 日本を敵にまわしたのである。
このとき アメリカは いかなる応援もすると軍事保障を請け負っている。
アメリカは 日本と蒋介石をたたかわせようといろいろと策を練った。
その結果、日本は 支那との戦争に突入するのである。
チベットやモンゴル、ウイグルなど周辺国が 中国のものだと主張しはじめたのは 蒋介石の時代(中華民国)になってからである。
満州族が清国という国家をつくったとき 版図(地図)のなかに周辺国がくみこまれていた。
現在の中国は それを土台にして 自国の領土としている。
清国は満州族が支配していた。
満州族と中華民族はちがう。
だが、中国は、それらの国の文化から歴史、伝統まで すべてを奪って その上に君臨している。
言語から宗教にいたるまで 中国化しようというのである。
チベットは仏教国家である。指導者のダライラマは インドのダラムサラに亡命政府を樹立(1958年)している。
内モンゴルも アメリカのニューヨークに亡命政府をもっている。
民族として歴史や文化、伝統を維持して 独立をめざしているのである。
中国の領土観は 清国からうけついだものである。
清国は 満州族がつくった国家で 漢民族の国家ではない。
蒋介石の親方 孫文が三民主義を謳って 辛亥革命を実現させた。
中国から満州族を追い出して 漢民族を復興させよう(滅満興漢)という運動で、辛亥革命によって 満州族が中国から放逐されて 後に満州国でつくる。
それまで、中国が周縁国を治めてきたというにはまったくのウソ。
全体主義 権威主義でなければ 超大国の中国を治めることはできない。
アメリカは ソ連と対決するため 中国を自由陣営にひきいれようとした。
中国も 92年のニクソン訪中に象徴される「米中融和路線」に転換した。
だが、失敗して 90年代 ふたたび 全体主義 威主義へと もどってゆく。
中国が民主主義国家になることは 以上の経過から ありえない。
だが、中国はなんとしてでも共産党でまもらなければならない。
自由民主主義になったら(中国は)崩壊する。
自由民主主義なら チベットやウイグル、内モンゴルにたいして抑圧的な政策をとれなくなるからである。
この3国の人口は 合計でも5%にみたないが 面積では40%にたっする。
中国人が化外地と呼んだ チベットやウイグル、内モンゴルなど万里に長城の外に広大な土地がひろがっている。
万里の長城の内側にある中華文明が 長城の外側の化外の文明に脅かされかねないのである。
げんに中国は、歴代、元や満という異民族に支配されてきた。
自由民主主義が採用されたら 中国は崩壊をすることになる。
独立運動がおこるからで 海外に亡命政府もおかれている。
アメリカはそういう現実をわかっていない。
アメリカがどう工作したところで 中国は民主主義にはならないのである。
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2024年04月20日
山本峯章チャンネル 苦言直言第22回
●民主主義国家と権威主義国家
スウェーデンの調査機関が冷戦後の世界情勢を調べたところ 民主主義国家群の比率が 権威主義国家群に比べて 大幅に下がっていたことが判明した。
179か国の人口比で 民主主義国家が29%(23億人)だったのにたいして 権威主義の国家が71%(57億人)で 二倍以上のひらきがあったのである。
アメリカの政治学者フランシス・フクヤマが『歴史の終わり』で 民主主義の勝利を宣言した。
民主主義が勝利した 民主主義によって理想や平和が実現すると書いて 世界的なベストセラーになったのだが、先の統計では、現在、逆に、民主主義が減ってきている。
大国の中国もロシアも 民主主義の国家群にふくまれていない。
ペレストロイカのあと 民主主義へむかうかと思われていたロシアは 権威主義国家へ逆戻りした。
中国も ケ小平が改革開放をうったえて民主主義へむかうかと期待をいだかせたが、天安門事件ののち ケ小平が失脚して 習近平の時代になると 中国は権威主義へむかった。
鈴木宗男がテレビで ロシア大使の前で ロシアにもりっぱな民主主義があると力説した。
ばかな話で あきれるほかない。
民主主義とはいったいなんなのか。
まず 第一に法治国家でなければならない。
法律で 国家を治めていく能力があること。
人事国家ではだめ ヒトが治めると独裁になる。
権力の分散も必要で 三権分立が 民主主義の基本である。
なかでも、もっとも望まれるのは自由、自由主義である。
法治主義と三権分立、自由主義が 現代の民主主義にもとめられているのである。
いま インドが総選挙の準備に入っている。インドは 社会主義的な非同盟中立国で ロシアとの付き合いが深く、兵器もロシア産が多かった。
冷戦構造崩壊後、民主化すすんで インドも民主主義国家とみなされつつあった。
ところが先の調査では 権威主義国家に仕分けされている。
その結果、権威主義国家の人口総数が50億という数字になったのである。
インドの選挙で 候補者の制限があるか否か明らかではないが、民主主義では 立候補の自由は制限されない。
ところが、権威主義的な国家では 思想や政府にたいする姿勢によって 立候補をみとめない 圧力や妨害をかけるという非民主主義的なことがおこなわれる。
中国もロシアもそれがおおっぴらで そこに、権威主義国家と民主主義国家の大きなちがいがある。
中国の習近平がとっている経済政策は「共同富裕論」で これは毛沢東主義である。
すべての人がゆたかになることをめざすわけだが、これは、理想論で 空想である。
これにたいして「先富論」を唱えたのがケ小平だった。先に富んだ者たちが落伍者を救って、時間をかけて全体がゆたかになる。
これで中国の進路もきまったと思っていたところで 習近平の共同富裕論がでてきて 中国は 共産主義を逆もどりしつつある。
習近平は しばしば 中国には中国の民主主義があると発言する。
そんな強弁はやめたほうがいい。
中国には 民主主義はないからである。
中国は 中国には 中国の民主主義があるという言い方をする。
なにも、民主主義がすべてで、それがベストの体制ではない。
中国の大きい領土と14億の人口のあの国家を、民主主義では治められないかもしれない。
権威主義的な要素がはたらいて 中国は やっと治まっている。
中国の周囲にあるチベットやウイグル 内モンゴルは 歴史的に見て 独立した国家や民族である。
中国の領土は、古来、万里の長城の内側にあって、長城の外は 化外の地で 蛮族の国だった。
清朝も 台湾を化外の地とした。
中国の領土は 清国の延長だった。
清国は満州国、女真族の国で 中国ではない。その前の明は 中国王朝。明の時代は チベットやウイグル 内モンゴルが 版図に入っていなかった。
固有の文化、伝統や歴史がまもられて 国家の独立が尊重されていたのである。
これら3つの国々を中国化しようとしたのは 中華民国の蒋介石で 戦後、これを中国共産党がこれをひきつだ。
チベットやウイグル 内モンゴルの3つの国で 中国大陸の40%にもなる。
万里長城の外側の国を欲しかった中国がこれに手を出さないわけはなかった。
だが、漢民族がこの3つの国を支配した歴史は存在しない。
明から清になって 3つの国は 清国の版図にふくまれた。
といっても地図に描かれただけで 清の支配をうけることはなかった。
わたしは、これまで、中国倒すに刃物はいらない といってきた。
自由主義をとりいれると 中国は 現在の絶対体制を維持することができなくなる。
3つの国には それぞれ 国外に亡命国家があって 中国に叛旗を掲げている。
中国は 民主主義国家と主張しているが 他民族を弾圧しておいて、民主主義はないだろう。
といっても、民主主義は 理想ではなく、一つの政治体制でしかない。
そして、それが自由主義国家のなかでベストの体制であろうといわれているだけである。
民主主義だからしあわせになれるわけではない。
中国はこのあたりを誤解しないほうがよい。
次回はこの議論の延長として 中国領土論にふれる。
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https://www.youtube.com/watch?v=vMfQIQZEN5A&ab_channel
スウェーデンの調査機関が冷戦後の世界情勢を調べたところ 民主主義国家群の比率が 権威主義国家群に比べて 大幅に下がっていたことが判明した。
179か国の人口比で 民主主義国家が29%(23億人)だったのにたいして 権威主義の国家が71%(57億人)で 二倍以上のひらきがあったのである。
アメリカの政治学者フランシス・フクヤマが『歴史の終わり』で 民主主義の勝利を宣言した。
民主主義が勝利した 民主主義によって理想や平和が実現すると書いて 世界的なベストセラーになったのだが、先の統計では、現在、逆に、民主主義が減ってきている。
大国の中国もロシアも 民主主義の国家群にふくまれていない。
ペレストロイカのあと 民主主義へむかうかと思われていたロシアは 権威主義国家へ逆戻りした。
中国も ケ小平が改革開放をうったえて民主主義へむかうかと期待をいだかせたが、天安門事件ののち ケ小平が失脚して 習近平の時代になると 中国は権威主義へむかった。
鈴木宗男がテレビで ロシア大使の前で ロシアにもりっぱな民主主義があると力説した。
ばかな話で あきれるほかない。
民主主義とはいったいなんなのか。
まず 第一に法治国家でなければならない。
法律で 国家を治めていく能力があること。
人事国家ではだめ ヒトが治めると独裁になる。
権力の分散も必要で 三権分立が 民主主義の基本である。
なかでも、もっとも望まれるのは自由、自由主義である。
法治主義と三権分立、自由主義が 現代の民主主義にもとめられているのである。
いま インドが総選挙の準備に入っている。インドは 社会主義的な非同盟中立国で ロシアとの付き合いが深く、兵器もロシア産が多かった。
冷戦構造崩壊後、民主化すすんで インドも民主主義国家とみなされつつあった。
ところが先の調査では 権威主義国家に仕分けされている。
その結果、権威主義国家の人口総数が50億という数字になったのである。
インドの選挙で 候補者の制限があるか否か明らかではないが、民主主義では 立候補の自由は制限されない。
ところが、権威主義的な国家では 思想や政府にたいする姿勢によって 立候補をみとめない 圧力や妨害をかけるという非民主主義的なことがおこなわれる。
中国もロシアもそれがおおっぴらで そこに、権威主義国家と民主主義国家の大きなちがいがある。
中国の習近平がとっている経済政策は「共同富裕論」で これは毛沢東主義である。
すべての人がゆたかになることをめざすわけだが、これは、理想論で 空想である。
これにたいして「先富論」を唱えたのがケ小平だった。先に富んだ者たちが落伍者を救って、時間をかけて全体がゆたかになる。
これで中国の進路もきまったと思っていたところで 習近平の共同富裕論がでてきて 中国は 共産主義を逆もどりしつつある。
習近平は しばしば 中国には中国の民主主義があると発言する。
そんな強弁はやめたほうがいい。
中国には 民主主義はないからである。
中国は 中国には 中国の民主主義があるという言い方をする。
なにも、民主主義がすべてで、それがベストの体制ではない。
中国の大きい領土と14億の人口のあの国家を、民主主義では治められないかもしれない。
権威主義的な要素がはたらいて 中国は やっと治まっている。
中国の周囲にあるチベットやウイグル 内モンゴルは 歴史的に見て 独立した国家や民族である。
中国の領土は、古来、万里の長城の内側にあって、長城の外は 化外の地で 蛮族の国だった。
清朝も 台湾を化外の地とした。
中国の領土は 清国の延長だった。
清国は満州国、女真族の国で 中国ではない。その前の明は 中国王朝。明の時代は チベットやウイグル 内モンゴルが 版図に入っていなかった。
固有の文化、伝統や歴史がまもられて 国家の独立が尊重されていたのである。
これら3つの国々を中国化しようとしたのは 中華民国の蒋介石で 戦後、これを中国共産党がこれをひきつだ。
チベットやウイグル 内モンゴルの3つの国で 中国大陸の40%にもなる。
万里長城の外側の国を欲しかった中国がこれに手を出さないわけはなかった。
だが、漢民族がこの3つの国を支配した歴史は存在しない。
明から清になって 3つの国は 清国の版図にふくまれた。
といっても地図に描かれただけで 清の支配をうけることはなかった。
わたしは、これまで、中国倒すに刃物はいらない といってきた。
自由主義をとりいれると 中国は 現在の絶対体制を維持することができなくなる。
3つの国には それぞれ 国外に亡命国家があって 中国に叛旗を掲げている。
中国は 民主主義国家と主張しているが 他民族を弾圧しておいて、民主主義はないだろう。
といっても、民主主義は 理想ではなく、一つの政治体制でしかない。
そして、それが自由主義国家のなかでベストの体制であろうといわれているだけである。
民主主義だからしあわせになれるわけではない。
中国はこのあたりを誤解しないほうがよい。
次回はこの議論の延長として 中国領土論にふれる。
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